【終盤最大の葛藤『紳士とお嬢さん』】妻と元妻の間で揺れる中年男の決断とは?

テレビ東京の韓流プレミアで放送中の『紳士とお嬢さん』は、5月11日の第65話においてドラマの中で最も深刻な場面を迎えた。

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エナ(イ・イルファ)はすい臓がんで余命半年と宣告された。この事態になってスチョル(イ・ジョンウォン)はエナのことをとても心配した。彼女が手術を受けようとしない時にも親身になって忠告を惜しまなかった。もちろん、エナの具合が悪くなったと聞けば、すぐに駆けつけていたわってきた。

その姿を見て、妻のヨンシル(オ・ヒョンギョン)が激怒してしまった。彼女はスチョルが浮気していると信じ切っていたのだ。実際にエナの病状を聞いた後でも、スチョルがエナを看病することに反対している。

エナがスチョルとダンダン(イ・セヒ)を捨てて家出してしまった後、自殺まで考えたスチョルを救ったのはヨンシルだった。そこまでスチョルとダンダンを守ってきたヨンシルは、完全にスチョルに裏切られたと感じた。このあたりのヨンシルの感情はとても激しい。

元妻が余命半年の重病になっているのだからスチョルに対して時間の猶予を与えてもいいところなのだが、ヨンシルは絶対にそれを許さない覚悟だ。「もしエナに会いたければ離婚をしてくれ」と激しく詰め寄っている。

この3人の葛藤がどう収まるのか

予断を許さない展開

ダンダンもエナを許していない。彼女は自分の産みの親が死にそうになっていても憎み続けている。もちろん、優しい言葉をかけようとはしない。

こうなると、スチョルは四面楚歌だ。まさに、『紳士とお嬢さん』は終盤になって本当の山場を迎えている。このドラマはダンダンとヨングク(チ・ヒョヌ)の「年の差」を乗り越える恋愛がテーマになっていたが、クライマックスが近づいて「スチョル、ヨンシル、ダンダン」という家族の繋がりを問うテーマがポイントになってきた。

スチョルは果たしてどういう決断をするのか。ダンダンは憎んでいる「産みの母」を許せるのか。ヨンシルは夫の態度に我慢できるのか。まさに予断を許さない展開になってきた。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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