ナム・ジュヒョクとキム・テリが主演する『二十五、二十一』は、韓国tvNで放送されているが、3月6日の第8話では視聴率が10%を越えている。
ケーブルテレビのドラマの場合、視聴率が10%を越えれば大ヒットと言われているので、『二十五、二十一』も堂々と大ヒットの仲間入りを果たしたことになる。今後、ドラマの後半も視聴率がどんどん上がっていくことが期待されている。
『二十五、二十一』では、キム・テリがフェンシングに打ち込むナ・ヒドに扮しているが、32歳の彼女が14歳も年下の高校生を若々しく演じていることも大評判になっている。
確かに、キム・テリの演技はハツラツとしている。普通、30代の女優が女子高校生を演じれば不自然な雰囲気も出てしまうものだが、キム・テリに関してはまったくそういうことがない。本当に自然体で10代の女性を演じている。
かくして、キム・テリの高校生役は大当たりとなり、彼女の幅広い役作りにも注目が集まった。そうであるならば、一転して最大の謎が残ってしまう。それは、ナ・ヒドの41歳の現在をなぜキム・テリ本人が演じなかったのか、ということだ。
『二十五、二十一』は韓国が深刻な経済危機に見舞われた1998年と現在の2021年をつなぐドラマだ。2021年を描く場面ではナ・ヒドの娘で15歳のミンチェ(チェ・ミョンビン)が出てくる。さらに、41歳になったナ・ヒドも登場してくるのだが、キム・テリではなくキム・ソヒョンが演じている。
これが不思議である。32歳の実年齢で18歳を自然に演じられるキム・テリなら、41歳も巧みに演じたはずだ。それなのに、あえて別の女優を起用した意図はどこにあるのか。
そこには、制作陣の用意周到な仕掛けがあるはずだ。その仕掛けを最大限に生かすためには、他の女優を起用するしかなかった……その謎めいた真相がクライマックスに向けてかならず明らかになることだろう。
そう考えたら、ドラマの終盤の展開がますます興味深くなってきた。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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