韓国ドラマの中で、ときめくスターは突然現れる。昨日までは無名だったのに、出演していたドラマが爆発的に大ヒットして「一夜明けたら大スター!」という現象が起こったりする。その中でも、1人や2人ではなくもっと多くのスターを一気に輩出した「大出世ドラマ」は何だろうか。
【究極ランキング】夫や彼氏を「韓ドラの沼」に絶対に誘い込める傑作ベスト5
今回は、内容自体の面白さと同時に多くのスターを世に出した記念碑的なドラマを取り上げて、究極ランキングのベスト3を選んでみた。
3つのドラマで構成される「応答せよシリーズ」。どれも傑作揃いでスターが各ドラマで誕生したが、その中でも一番の「大出世ドラマ」となったのが『恋のスケッチ~応答せよ1988~』である。
ソウル五輪が開催された1988年を舞台に、ソウルの下町に住む4つの家族を描いていたが、その子供たちが次々にスターに育っていった。
天才棋士を演じたパク・ボゴム、男まさりの女子高校生に扮したイ・ヘリ、他にも、リュ・ジュンヨルたちがドラマを賑わせて有名になった。
さらに、脇役だったリョ・ジェミョンも後に『梨泰院クラス』で強烈な個性の会長を演じて大ブレークした。
このドラマは、韓国MBCで2012年1月4日から3月15日まで放送されたが、時代劇歴代視聴率10位の42・2%という素晴らしい数字を挙げた。とにかく、キャストが凄かった。
キム・スヒョン、ハン・ガイン、チョン・イルというスターがこぞって出ていたが、同時に話題をさらったのが、将来を嘱望された子役たちだ。世子夫婦を演じたのがヨ・ジングとキム・ユジョン。そして、世子嬪候補のライバルとしてキム・ソヒョンも出ていた。
この3人は今や20代前半ながら次々にヒットを飛ばす大スターである。まさに、『太陽を抱く月』は大人と子役を含めてスターの宝庫となった。
いま振り返ってもメンバーが凄いドラマだった。もともと、2011年にペ・ヨンジュンと音楽プロデューサーのパク・ジニョンが共同でプロデューサーになって制作された。
一流の芸能人をめざす専門高校が舞台になっていて、その高校に入ってスターをめざしていく役を演じたのが、キム・スヒョン、2PMのテギョンとウヨン、ペ・スジ、IUだった。
まだ演技には未熟なところがあったが、みんな輝くようなスター性を持っていた。それが、夢にかける若者たちの青春群像の中で個々に開花し、伝説的な「大出世」ドラマとなった。ランキングのトップに選ばれるのも必然だ。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
■【関連】初放送から丸10年の『太陽を抱く月』はいかにして伝説の時代劇になったのか
前へ
次へ