『その年、私たちは』のキム・ダミの演技でゾクゾクさせられるところは?

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現在、日本でもネットフリックスで配信されて人気を集めているのがドラマ『その年、私たちは』である。主役コンビがとても新鮮な組み合わせだ。

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『パラサイト 半地下の家族』で印象的な長男を演じたチェ・ウシクと、『梨泰院クラス』で才能豊かなキャラをハツラツと演じたキム・ダミ。この2人が、高校時代から10年後までの揺れ動く時期を素敵なラブロマンスとして見せてくれる。

2人のキャラクターは好対照と言ってもいい。キム・ダミが演じるヨンスは成績優秀で上昇志向がやたらと強い女性。一方、チェ・ウシクが扮するチェ・ウンは飄々とした性格で完全なのんびりタイプ。それなのに、好きな絵を描いているうちに超人気のイラストレーターになってしまう。

そんな2人は高校時代にドキュメンタリーに登場する主役同士として知り合い、その後に恋人関係に発展するのだが、ヨンスの一方的な別れ話で縁が切れてしまう。チェ・ウンは立ち直れないほどショックを受けるのだが、どん底から抜け出して今度は売れっ子になっていく。

2011年SBS演技大賞でキム・ダミはチェ・ウシクと共にディレクターズ・アワードを受賞した

優れた演技力

ドラマは、ヨンスがチェ・ウンに絵の依頼に出かけていって2人が再会するというエピソードが序盤のハイライトだった。そして、2人は紆余曲折があった恋人時代を回想しながら現在進行形となる新しい関係を築いていく。

多様な登場人物が織りなすエピソードが面白くて毎回ドラマに引き込まれていくが、今回はヨンスを演じているキム・ダミに注目してみたい。

彼女は『梨泰院クラス』で演じた「飛びぬけたキャラ」が受けて人気を博すようになったが、『その年、私たちは』を見ていると、演技力がとても優れていることが一目瞭然だ。

特に感心したのが、繊細な表現を見せるときの目の演技だ。チェ・ウンに会ったときのヨンスは自分の気持ちを隠そうとするのだが、そのときの視線の微妙な揺れがヨンスを的確に代弁していてゾクゾクさせられる。

さらに、口では強がりばっかり言っているヨンスが、実は様々な葛藤の中で必死に自分をこらえていることが目の演技でよくわかるのだ。

キム・ダミの演技には底知れぬ深みがある。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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