NHK・BSプレミアムで日曜日午後9時から放送中の『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』。メインのキャストになっているのは4人だ。
主役のヒロインはキム・ソヒョンが演じているピョンガン王女で、聡明で強い意志を持っている。記憶喪失となって刺客に身を変えていたが、いよいよ王女に戻って国のために壮絶な戦いに挑んでいく。
ナ・イヌが扮しているオン・ダルは人間的に優しい男だ。常にピョンガン王女を支えていて、とても頼りになるキャラクターだ。
イ・ジフンが演じるコ・ゴンはピョンガン王女の幼馴染だ。彼の父は王位を狙っているコ・ウォンピョで、コ・ゴンは父によって悪影響ばかり受けている。それでも、愛するピョンガン王女を助けたいという気持ちが強い。
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最後に残ったメインキャストは、チェ・ユファが扮しているへ・モヨンだ。とても謎めいた女性だが、今回はこのモヨンについてクローズアップしてみよう。
モヨンはチャンベク薬草店の店主である。
薬草に対する知識が博学で、自分で調剤することができる。
さらに、商才があり資金力を持っている。そういう立場なので、頼ってくる人も多い。そんな人間関係の中で、さらに物事を動かせる力を強くしている。
本来、モヨンは王位に野心を持つコ・ウォンピョと組んでいる。そのほうが商売上も有利なのだ。コ・ウォンピョは国王に対して精神を乱す薬剤を秘かに飲ましている嫌疑があるが、それを処方しているのもモヨンのようだ。
しかし、モヨンは一筋縄ではとらえられない女性で、単純にコ・ウォンピョの手下というわけではない。そこには裏があるのだが、それは物語が進行するにつれて明らかになってくるだろう。
そんなモヨンはオン・ダルに興味を持っている。もしかしたら、人間味があるオン・ダルに惹かれているのかもしれない。そのあたりも物語の重要な部分だ。
さらに、モヨンは一見するとピョンガン王女を敵対視するような行動を取っているが、そこには深い理由が隠れている。そのことも徐々に明らかになっていくはずだ。
このように前半のモヨンの行動は伏線だらけで、実態がよくつかめない。そうした伏線が後半に生きてくるだけに、『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』においてモヨンは一番鍵を握る女性であるに違いない。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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