NHKで放送開始の『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』はどんなドラマなのか

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NHK・BSプレミアムでは日曜日午後9時から『花郎(ファラン) 希望の勇者たち』が放送されてきたが、10月24日に放送が終了し、10月31日から新たに『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』が始まった。

このドラマは今年前半に韓国で放送されて、第48回韓国放送大賞のドラマ部門で作品賞を受賞している。非常に評判がいいだけに、韓国時代劇ファンの間でも期待がとても高い。果たして、どんなドラマなのだろうか。

何よりも、題材が面白い。韓国人なら誰でも知っている「ピョンガン王女と馬鹿のオン・ダル」という逸話が物語のモチーフになっている。それは、三国時代の高句麗(コグリョ)を舞台に、物好きなピョンガン王女が馬鹿と呼ばれたオン・ダルと結婚して夫を内助の功で成功させる、というエピソードだ。

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この話をベースにして作られた『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』では、愛国心が強いピョンガン王女と純朴な青年のオン・ダルが苦難を乗り越えて愛を育んでいく。

『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』に出演するキム・ソヒョン(左)とナ・イヌ(右)

古代を舞台にしたドラマ

そんなドラマで特筆すべきは、ピョンガン王女を演じるキム・ソヒョンの熱演ぶりだ。彼女は子役時代から演技に定評があったが、成長したあとも数多くの人気ドラマでヒロインを演じていて、いま一番乗っている若手女優だ。彼女は、オン・ダルを演じているナ・イヌと呼吸を合わせて、ドラマを大いに盛り上げている。

ストーリーを見てみよう。

舞台は6世紀中盤の高句麗だ。国王の長女であるピョンガン王女は、自分が国王になって愛する国を絶対に守るという強い意志を持っていた。その頃、国境を警備する順奴(スンノ)部族の大物であるオン・ヒョプ将軍には、オン・ダルという息子がいた。

しかし、息子はのんきなままだった。そんな中で政変が起きて王座が危うくなり、ヨン王妃はオン・ヒョプ将軍を頼ったのだが、結局は殺されてしまう。そして、ピョンガン王女は行方不明になってしまい、オン・ヒョプ将軍も陰謀によって王妃を殺した逆賊にさせられて死亡した。

それから8年の歳月が流れた。記憶を完全になくしているピョンガン王女は名前が「カジン」に変わり、王族を狙う刺客の1人になっていた……。

こんな展開で始まっていく『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』は、古代を舞台にしたドラマにふさわしくスケールの大きい歴史巨編である。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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