『仮面の王 イ・ソン』で世子が史実に反して独身である理由は?

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テレビ東京の韓流プレミアで4月26日から『仮面の王 イ・ソン』がスタートした。

第1話を見た人はわかると思うが、この時代劇は冒頭からスリルあふれる展開で、ストーリーがとても面白い。大いに期待を抱かせてくれる。

今後は仮面をかぶったまま育った世子のイ・ソンが、どのようにして自分にまつわる出自の謎に迫っていくかがポイントになる。

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そのためにも、イ・ソンは町中にひんぱんに現れて、様々に辺首会(ピョンスフェ)が抱えている謎をさぐっていく。そして、最終的には辺首会の壊滅をめざしていくのである。それにしても、イ・ソンに扮しているユ・スンホの演技がとてもいい。

彼は『太王四神記』『王と私』『善徳女王』など時代劇の子役を随分と経験している。そういう意味では、若いながらベテランのように時代劇を熟知しているのだ。それだけに、時代劇特有の所作も巧みで、演じていて安定感がある。物語全体を引っ張る主役としてユ・スンホは申し分のない存在感を見せていて頼もしい。

『仮面の王 イ・ソン』でユン・スンホ扮する世子のイ・ソン(写真=韓国MBC『君主-仮面の主人(原題)』ポスター)

世子の独身は本来はありえない

ところで、ドラマの中で史実と違う点がある。子役でなくユ・スンホが演じているので、世子のイ・ソンはすでに成人に達していた。そんな彼に国王は「そろそろ世子に妻を!」と言っていた。

これは、あくまでもドラマの話であり、史実では事情が違う。

朝鮮王朝時代に世子は10歳くらいで結婚して世子嬪(セジャビン)をもらっていた。成人するまで独身でいるということは、まったくありえなかった。

しかし、ドラマで世子は独身を貫いていた。本来はありえないのだが、魅力的なヒロインを迎えるためには、史実に反して世子は独身でなければならなかったのだ。

そのヒロインは、キム・ソヒョンが扮するハン・ガウンだ。第1話の最後に登場したが、その美しさは格別で、世子との情熱的なラブロマンスを繰り広げてくれそうだ。

今後の展開を大いに期待しよう。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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