2019年に放送された時代劇『緑豆の花』。このドラマの背景として描かれている甲午農民戦争とは、1894年に朝鮮南部を中心に悪政と外国の侵略に対する農民の戦いのことで、東学党の乱とも言われている。
そんな出来事を背景に描かれたこの作品で、ユン・シユンはペク・イヒョンという人物を演じている。
ペク・イヒョンは、パク・ヒョックォン扮するペク・マンドゥクと、ファン・ヨンヒ扮するチェ氏の間に生まれた息子で、父親の期待を背負って日本に留学したエリートだ。しかし、彼は実際の朝鮮王朝には存在しない架空の人物である。
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そんなキャラクターを演じたユン・シユンは、背景として描かれてる出来事があまり重要だったため、俳優としての責任感から、撮影前にしっかりと歴史本などを読んで勉強したという。
さらに、事実である歴史を曲げたりとか価値を傷つけたりしないように細心の注意を払っただけでなく、1人1人違う歴史を歩んでいることから、様々な人の歴史を学ぶためにかなり努力をしたようだ。
こうして、しっかりと準備をしたユン・シユンが演じたイヒョンは、前半では身分のせいでいくつもの挫折を経験し、自分の夢さえも諦めなければならない生活を送っていた。
しかし、後半では新しい世界を夢見て変えようとしたり、自分の限界を超えることができると考えたりしている。
そういった人間の変化が『緑豆の花』の大きな見どころなのだが、それを演じるのはかなり大変だと思う。
ペク・イヒョンの結末は最初から決まっていたようで、ユン・シユンは演技のうえでそれまでの過程を演出してくれた監督にすごく助けられたようだ。
『緑豆の花』に出演したことで、登場人物の思いを演じられるように改めて俳優として気を引き締めたユン・シユン。
俳優としてさらに成長した彼は、今後も堂々とした立派な演技を見せてくれることだろう。次はどんなキャラクターに扮するのかとても興味深い。
文=大地 康
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