「おヌシもワルよの~」と露骨に言いたい超ワル官僚3人の名前

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朝鮮王朝の歴史を振り返ってみると、政治を担った立派な官僚も多かった。その反対に、特権を利用して悪評を受けてきた官僚たちも少なからずいた。そんな中で、権力を独占して弊害が大きかった3人を取り上げてみよう。

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●韓明澮(ハン・ミョンフェ)

冷酷な策略家として歴史に名を刻んだ韓明澮は、7代王・世祖(セジョ)が1455年に甥の端宗(タンジョン)から王位を強奪する際、その陰で暗躍した。

彼のやり方は巧妙で、権力を手中に収めるためには手段を選ばなかった。世祖の治世においても政権の中心に居座り、1468年に世祖が世を去ると、その影響力はさらに増した。

韓明澮の娘たちは7代王・睿宗(イェジョン)や8代王・成宗(ソンジョン)の正室となり、王室と密接に結びついた。これにより、朝鮮王家の正統性は歪められ、彼の一族は権力の座に根を張った。

『オクニョ』
『オクニョ 運命の女(ひと)』ではチョン・ジュノが尹元衡を演じた(写真提供=OSEN)

●尹元衡(ユン・ウォニョン)

尹元衡が権力への道を歩み始めたのは、実姉が11代王・中宗(チュンジョン)の三番目の王妃、すなわち文定(ムンジョン)王后となったことがきっかけである。彼女の庇護を受けた尹元衡は要職に就き、権力をほしいままにした。

彼の悪名を一層高めたのが、妾・鄭蘭貞(チョン・ナンジョン)との結託である。彼女を正妻にするために前妻を毒殺し、夫婦でさらなる悪事を積み重ねた。

尹元衡の極悪非道ぶりを象徴するのが、賄賂政治である。文定王后が産んだ明宗(ミョンジョン)が即位すると、彼は権力を独占し、賄賂で莫大な財を築いた。しかし、1565年に文定王后が世を去ると、その運命も急転した。

支えを失った尹元衡と鄭蘭貞は没落し、ついには2人とも自害するという末路を迎えた。ドラマ『オクニョ 運命の女(ひと)』では、俳優チョン・ジュノが尹元衡を演じ、その冷酷非情な悪役ぶりを再現している。

●金祖淳(キム・ジョスン)

国家を私物化した一族として悪名高いのが安東・金氏(アンドン・キムシ)であり、その中心にいたのが金祖淳だ。彼は23代王・純祖(スンジョ)の正室・純元(スヌォン)王后の父として、政界に君臨した。

安東・金氏が要職を独占して有能な人物が政権に関与できなくなったことで、国政は停滞した。そして、賄賂政治が横行し、朝鮮王朝の統治機構そのものが腐敗していった。その悪影響は後々まで続き、王朝の衰退を加速させる一因となった。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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