多くの人気作で盛り上がっている韓国時代劇には、国王、王妃、女官など様々なキャラクターが登場する。その中で強烈に印象に残ったベスト5の人物像を取り上げてみよう。
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●イ・サン(22代王・正祖〔チョンジョ〕)
韓国時代劇で、朝鮮王朝第22代王・正祖が登場する作品で、真っ先に思い浮かぶのはやっぱり『イ・サン』と『赤い袖先』だろう。
『イ・サン』ではイ・ソジン、『赤い袖先』ではジュノ(2PM)がドラマで国王を立派に演じていた。
国王として常に命を狙われていた正祖だが、その危機を乗り越えて政治や経済、文化の発展や庶民の生活水準の向上など多くの功績を残した名君として評価されている。
●淑嬪・崔氏(スクピン・チェシ)
淑嬪・崔氏は、19代王・粛宗(スクチョン)の側室で21代王・英祖の母親である。時代劇『トンイ』ではハン・ヒョジュ、『テバク~運命の瞬間(とき)~』ではユン・ジンソが演じていた。
『トンイ』では性格が明るくて前向きに生きる女性だったが、『テバク』では裏がある怪しい女性として描かれていた。どちらが史実の淑嬪・崔氏に近かっただろうか。
「朝鮮王朝実録」を見る限りでは、『トンイ』で描かれたキャラはいい人として誇張されすぎていた雰囲気もあった。
●長今(チャングム)
『宮廷女官チャングムの誓い』でイ・ヨンエが演じたチャングム。ドラマでは前半は宮廷料理人、後半は医女として活躍していた。
そのようにドラマで描かれたチャングムは、伝説の医女として「朝鮮王朝実録」に10カ所ほど記載されているが、人間性や経歴には触れていないため、彼女がどんな女性なのかはわかっていない。
しかし、ドラマではとても優れた知性を持つとても魅力的な女性として描かれていた。イ・ヨンエの演技も本当にすばらしかった。
●美室(ミシル)
ミシルが登場する韓国時代劇といえば、三国時代の新羅(シルラ)を舞台にした『善徳女王』で、コ・ヒョンジョンが演じていた。
ドラマでは、ずば抜けた政治感覚と美貌を武器に歴代王を操って宮廷を我が物にしようとする妖女として描かれており、イ・ヨウォン扮するトンマンとの対決は見応えがあった。
コ・ヒョンジョンに迫真の演技もあって、『善徳女王』で強烈な印象を残したキャラクターだった。
●張嬉嬪(チャン・ヒビン)
「朝鮮王朝三大悪女」の1人して知られている張嬉嬪は、19代王・粛宗の側室だったが、一時期は王妃として君臨していたこともある。時代劇『トンイ』ではイ・ソヨンが演じていた。
絶世の美女といえるほど美しい美貌の持ち主ではあるが、あまりにも性格が悪すぎたため、評判も悪かった。最終的には呪詛によって王妃を呪い殺した罪で死罪となっている。
朝鮮王朝時代には悪女と呼べる女性が多くいるが、彼女ほど強烈な印象を残した人物はいなかったのではないだろうか。
文=大地 康
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