テレビ東京で放送されている『善徳女王』では、9月16日の第10話でオム・テウンが演じるキム・ユシン(金庾信)が大活躍していた。彼の父親のキム・ソヒョン(チョン・ソンモ)は百済(ペクチェ)の城を攻撃するが、それはミシル(コ・ヒョンジョン)たちが企んだ陽動作戦だった。
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トンマン(イ・ヨウォン)を含めてキム・ソヒョンの配下の人たちは全滅するおそれがあったが、決死の覚悟で伝令の役目を担ったのがキム・ユシンだった。
彼は馬を走らせて百済の陣営を突破し、無事に父親キム・ソヒョンに危機を知らせた。果敢に動いたキム・ユシンは、史実でも勇猛な兵士であった。
歴史書『三国史記』の629年の項目には、次のようなエピソードが載っている。
「国王は副将軍の金庾信を派遣して高句麗(コグリョ)の城を攻撃したが、高句麗の兵は城を出て陣を並べ、その勢いはとても盛んであった。新羅(シルラ)の軍はこれを見て恐れをなして闘志を失ってしまった。そこで金庾信は檄を飛ばした。彼は叫んだ。『領(えり)を振れば衣も整い、元綱をひっさげれば網が張る。我はその領と元綱になるぞ』。言葉のとおり、金庾信は馬にまたがるや剣を抜いて敵陣めがけてまっしぐらに突き進んだ。そして、三度攻めていって三度戻り、攻めるたびに敵将を斬ったり、軍旗を奪ったりした。これを見た新羅の兵たちは金庾信の勝利に乗じて大きな声を上げて進撃し、五千余の兵を倒して城を奪った」
このように、歴史書に書かれているキム・ユシンの雄姿は新羅でも精神的な支柱になっていて、彼の活躍が戦乱において新羅の勝利に大きく貢献した。
こうした史実を基にドラマ『善徳女王』でも、キム・ユシンのキャラクターは作られており、オム・テウンが演じる雄姿は数多くの戦乱で発揮されていた。
また、彼は勇猛なだけでなく、戦術眼も優れていて、冷静に戦局をみきわめて、決して無謀な戦いをしなかった。キム・ユシンが「三国統一の立役者」と称賛されるのも、相応の理由があるのだ。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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