【歴史コラム】『イ・サン』に登場した元嬪(ウォンビン)は史実でどんな女性だったのか

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テレビ東京の韓流プレミアで放送されている時代劇『イ・サン』では、イ・サン(イ・ソジン)が即位した後、ハン・サンジンが演じている洪国栄(ホン・グギョン)が絶大な権力を握るようになった。その象徴が自分の妹をイ・サンの側室に送り込むことだった。それが元嬪(ウォンビン)であり、チ・ソンウォンが扮していた。

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ドラマの中で元嬪は、性格がとても良かった孝懿(ヒョイ)王后に逆らってばかりいて、人間的に悪意があるような女性として描かれていた。果たして、実際はどうだったのか。史実を通して元嬪の人物像をさぐってみよう。

『イ・サン』に出てくる元嬪は、歴史的には元嬪・洪氏(ウォンビン・ホンシ)と称されている。

生まれたのは1766年で、洪国栄の妹である。普通、国王の側室となると、様々な手続きを経て慎重に選ばれるのだが、元嬪・洪氏の場合はまったく異例で、通常の手続きを経ないでストレートに側室になっている。これは、洪国栄の威光があったからだ。

彼女は洪国栄と同様に実家の家柄がとても良かった。14代王・宣祖(ソンジョ)の娘としてあまりに有名な貞明(チョンミョン)公主(コンジュ)の夫の直系子孫であった。貞明公主は時代劇『華政(ファジョン)』の主人公になった女性で朝鮮王朝史の中では「最も裕福だった王女」と言われている。広大な土地を所有していたからだ。

画像=MBC

元嬪・洪氏の短い生涯

そんな王女の夫の子孫であった元嬪・洪氏は、イ・サンの母親だった恵慶宮(ヘギョングン)とも親戚関係にあった。これだけの恵まれた家系を持っていたので、元嬪・洪氏は大変な好待遇で王宮に入って12歳でイ・サンの側室になった。

孝懿王后には子供がいなかったので、元嬪・洪氏はイ・サンの後継ぎを産むことが大いに期待された。兄の洪国栄も国王の外戚になることが最大の野望であった。

しかし、からだが丈夫でなかったこともあり、元嬪・洪氏は1779年に亡くなってしまった。満年齢ではまだ13歳にもなっていなかったという。あまりに短い生涯であった。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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