韓国時代劇で一番多いのは朝鮮王朝を舞台にしたドラマだ。「朝鮮王朝実録」という膨大な歴史書によって当時の出来事を細かく再現できるということも大きな理由である。そうした朝鮮王朝を舞台にしたドラマで最も光り輝いたヒロインは果たして誰であっただろうか。
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「たくさんの悪女が出てきてドラマを賑わす」というのが韓国時代劇の定番になっているが、悪女を抜きにして魅惑的なヒロインにスポットを当ててみよう。長く韓国時代劇を見てきてやはり究極的に3人を選ぶとすると、やはりチャングム、ファン・ジニ、トンイになるだろうか。
◆チャングム〔長今〕
「韓国時代劇の巨匠」と称されるイ・ビョンフン監督が作り上げた傑作中の傑作である『宮廷女官 チャングムの誓い』。このドラマでヒロインのチャングムを務めたのがイ・ヨンイだった。
彼女は最初料理人として活躍し、後半は医女として存在感を示した。歴史的には『朝鮮王朝実録』の記述に登場する医女であり、11代王・中宗(チュンジョン)のそばで実際に治療に従事している。王族女性の侍医としても非常に有能だったことも間違いない。
◆ファン・ジニ(黄真伊)
ファン・ジニでヒロインを演じたのはハ・ジウォンであり、チャン・グンソクが演じた御曹司ウノとの抒情的な悲恋は涙なくしては見られないほどであった。さらに、ドラマの中でファン・ジニは美しく舞うことに命をかけた情熱的な女性であった。
史実の彼女はあまりに美貌が素晴らしいので求愛する青年が続出したそうだ。後に芸術家になり、その詩歌は韓国の教科書に載るほどとても有名である。
◆トンイ(淑嬪・崔氏〔スクピン・チェシ〕)
今でも「好きな韓国時代劇」のランキングでかならずベスト3に入ってくるほど『トンイ』は絶大な支持を受けている。人気の秘訣はヒロインを演じたのはハン・ヒョジの抜群の存在感である。彼女が演じた明るいキャラクターは時代劇の中で特別な輝きを持っていた。
史実のトンイは19代王・粛宗(スクチョン)の側室であり、王宮で下働きをしているときに粛宗に見初められて寵愛されるようになった。それからは張禧嬪(チャン・ヒビン)の終生のライバルとなり、仁顕(イニョン)王后を支えた。21代王・英祖(ヨンジョ)の母親としてもあまりに有名だ。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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