NHKのBSプレミアムで日曜日に『花郎(ファラン) 希望の勇者たち』が放送されており、パク・ヒョンシクが新羅(シルラ)の24代王・真興王(チヌンワン)の若い時に扮している。
歴史的に言うと、真興王というのは新羅を強国に導いた偉大な王であり、ドラマのテーマにもなっている「花郎」を作った人物としても知られる。
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実際、韓国最古の歴史書として有名な『三国史記』には、真興王が576年に「花郎」を創設したことが記されている。そこには、どういう経緯があったのだろうか。
当時、ルックスがいい青年を選んで化粧をさせたりして身分を優遇する風潮があった。やがてその風潮は「花郎」と呼ばれた。すると、上流階級に属する多くの若者たちが「花郎」に集まってきた。
こうした若者たちを立派に育成しようという制度が生まれ、彼らは心身を鍛え、道徳をよく学び、歌舞や文化に親しんだ。
こうして「花郎」は若者の育成組織としてすばらしい成果を見せるようになり、その中から優れた者は朝廷に推挙されてリーダーとなった。
そんなリーダーに統率された集団は、軍事面でも力を発揮するようになり、「花郎」は新羅の武力を象徴する存在になっていった。
特に、「花郎」が重視していたことは、「国に忠誠を尽くすこと」「父母をとても大事にすること」「友情を重んじること」などである。
こうした精神を身に着けた若者たちは、やがて新羅を大いに活性化させていった。そのおかげで、領土争いにおいて高句麗(コグリョ)や百済(ペクチェ)より劣勢だった新羅は、対等以上に戦えるようになった。そして、最後は三国時代の覇者となって朝鮮半島を初めて統一することに成功していったのだ。
そんな新羅伝説の象徴になったのがまさに「花郎」であり、その題材を生かして物語が作られたのが『花郎(ファラン) 希望の勇者たち』なのである。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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