テレビ東京の韓流プレミアで放送されている『カンテク~運命の愛~』は、3月29日が第3話のオンエアだった。
このドラマでは、大妃(テビ)のキム氏(チョ・ウンスク)と大王大妃(テワンテビ)のミン氏(チョン・エリ)が複雑な関係になっている。
大妃は、自分の一族から王妃を見つけるために「カンテク」に干渉しようとしているし、大王大妃は王室の安定を最優先に考えていろいろと政治的な動きを見せていく。
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国王のイ・ギョン(キム・ミンギュ)としては、大妃と大王大妃が両方とも健在なので、その存在にかなり気を遣うことになる。
このように、王族女性の長老として大妃と大王大妃は常に微妙な関係を保つことが多かった。実際の史実でもドラマのようなことが多かったので、改めて両者を比較してみよう。
大妃は国王の母親であり、大王大妃は国王の祖母である。
歴代の国王の場合は、年齢的に大王大妃がいないことも多く、その場合は大妃が王族女性の最長老として存分に影響力を発揮することができた。
歴史的に言うと、19代王・粛宗(スクチョン)の大妃であった明聖(ミョンソン)王后は一番ワガママに振舞って、息子である粛宗にいろいろ指図した女性だ。
公式会議に出てきて、官僚たちが不満を漏らしたという話も伝わっている。
このように明聖王后がやりたい放題ができたのは、大王大妃がいなかったからだ。なんといっても、大妃より大王大妃のほうが年齢が上なだけにワガママ放題ができるのである。よって、大妃はいつも大王大妃の顔色をうかがわなければならなかった。
立場的には嫁と姑になるが、王族女性の間では姑が絶対的な存在なのだ。
『カンテク』においても同じことが言える。大王大妃が王室のことをいろいろ自分で決めようとしても、大妃はそれに逆らうことができなかった。
ただ、大妃もしたたかである。大王大妃に従うふりをして実は陰で自分のやりたいことを叶えようとする。
そのあたりを知るためにも、今後の『カンテク』を注意深く見ていこう。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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