【王になった男】「毎日が激務」とされた朝鮮王朝の国王の仕事とは?

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朝鮮王朝の国王の仕事は毎日が激務というほど大変だったという。果たして、どんな仕事をしていたのだろうか。

朝鮮王朝の王というのは、現代的な感覚でいうと、総理大臣、外務大臣、財務大臣、警察庁長官、最高裁長官を兼ねるほどの存在だった。

王は自ら政治と経済の権限を一手に握り、外交を仕切り、法律を作り、税金を徴収し、官僚の人事権を掌握した。そればかりではない。民衆統治の最終決定者でもあったので、重大な罪を犯した者に死罪を言い渡したり、直訴に及んできた地方の人々の声に耳を傾けたりした。

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驚くべきことに、王がこなす仕事は1万種類もあったという。

もちろん、1人でなんでもこなすわけではないが、並外れた精神力と体力がないと務まらない地位だった。

王の日々の営み

朝鮮王朝時代に王は27人いたが、平均寿命は46歳であった。

人生50年の時代でも、平均して50歳まで生きていない。

わりと短命だったのである。

王の毎日の実務がどれほど大変だったのか。

王の日々の営みを見てみよう。

起床時間は午前5時頃。儒教の国らしく、まずは母や祖母といった年長の人たちに挨拶をする。

(写真=映画『王様の事件手帳』(c) 2017 CJ E&M CORPORATION, FILM COMPANY RAM. ALL RIGHTS RESERVED

それから朝の学習を行なう。儒教の経書を読み、高等官僚たちと学問討論をする。その後に朝会に臨む。大臣や担当部署の者から報告を受けて、適切な指示を出す。

午後になると、各地の現状の把握に務めた。

これでもまだ1日の務めは終わらない。

夕方には再び学習に没頭し、文化と教養の修得に努めた。自由時間は、夕食後に少しあるだけだった。

朝鮮半島を統治する最高権力者としての王。これほどの重労働が毎日続くのだから、病に倒れる人も少なくなかった。

それゆえに、平均寿命が46歳だったのだ。

ここまで書いてあることを見ると、朝鮮王朝の国王はそれだけ多忙だったのかがわかる。韓国時代劇を見ていても、確かに王は忙しそうに動き回っている。

文=大地 康

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