朝鮮王朝第16代王・仁祖(インジョ)の時代を舞台に、野心を秘めた悪女が巻き起こす宮中の陰謀を描いた『花たちの戦い~宮廷残酷史~』。
主人公ヤムジョン役を演じるのは、ドラマ『商道』のキム・ヒョンジュ。明朗な人物を演じることが多かった彼女が、悪女に転身するということで韓国放送時は視聴者の興味を誘った。
当時デビュー17年目のキム・ヒョンジュはそれまでの穏やかで上品なイメージを覆すほどの印象的な演技を見せた。王の愛に求め、愛情を独占するために手段を選ばないヤムジョンの姿は、まさにキム・ヒョンジュの新境地だった。
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また、仁祖役にはベテラン俳優イ・ドクファ。清に降伏して膝を折る屈辱にまみれた王を凄味たっぷりに演じている。
「情念渦巻くドロドロの女たちの戦い」は、韓国時代劇ドラマのひとつのジャンルとして定着しているが、『花たちの戦い』もその系統に位置する作品として強烈な個性を放つヤムジョンの存在感が、他作品を圧倒している。
血のように紅い唇に鋭い眼光、卑劣な策略に偽りの涙…。己の目的のために殺人や拷問すらいとわないヤムジョンは、まさに宮中という戦場で戦う女傑といって差し支えないだろう。
朝鮮王朝16代王・仁祖(ユ・ドクファ扮)は、清国の苛烈な侵攻に屈服。清と君臣関係を結ばざるをえなかった。
仁祖の息子たちは捕虜として清に連行されてしまった。彼らは8年の歳月を経て帰国を許されるが、長男のソヒョン世子(チョン・ソンウン扮)は、清で学んだ西洋の思想や文化を朝鮮王朝の新たな基盤にしようと提案した。
憎き清の影響を受けた息子に激怒する仁祖。その裏には自らの欲望のために仁祖を心理的に操る側室ヤムジョン(キム・ヒョンジュ扮)の姿があった……。
構成=韓ドラ時代劇.com編集部
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