韓国はもちろん、日本でも人気を博したドラマ『善徳女王(ソンドクヨワン)』。視聴者たちの関心を大きく引き付けた理由のひとりとして挙げられるのが、主人公・徳曼(トンマン)のライバルである美室(ミシル)の存在だろう。
「愛は惜しみなく奪うものだ」などのセリフも話題となり、「美室語録」まで生まれたほどだ。
この美室を演じたのが、女優コ・ヒョンジョンだった。
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不朽の名作ドラマ『砂時計』で一躍、スターとなった彼女にとって、『善徳女王』は初の時代劇。しかも、清純派のイメージが強い彼女にとっては大挑戦と言える、初の悪役でもあった。彼女は言っている。
「美室は女性というよりも、ほとんど戦士に近い女性ですね。目的意識であふれ、自分がしようとすることに一切の疑念もない、強い女性ですよね」
もっとも、美室に関する歴史資料は少なく、生没年は不明。そもそも、本当に実在したかどうかもわからない。1989年に筆写本が発見された歴史書『花郎世紀』に、生きざまが書かれている程度だ。ドラマのキャラクター設定には、脚本家の想像も含まれていたわけだ。
そんな美室を演じながら、コ・ヒョンジョンはどんなイメージをいだいたのだろうか。
「私の考えでは、美室はとても寂しがり屋で孤独な人間だったのではないかと思います。彼女は生き残るために、もっと言うと汚い権力争いの連続であるパワーゲームに負けまいと、徹底的に努力した。
その姿は一見すると強くも見えますが、彼女自身の内心では常に緊張し、恐れをいだいていたと思うんです。そんな女性だったのではないでしょか」
『善徳女王』のすべての撮影を取り終えたあと、「撮影期間中は美室のおかげで幸せだった」と語ったコ・ヒョンジョン。
名女優はその演技で、歴史に埋もれていた1人の女性を、生き返らせたといっても過言ではない。
文=慎 武宏
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