韓国で活躍する女優のキム・テヒといえば、現代劇のドラマに出ているイメージが強いが、時代劇にも出演している。その時代劇とは『チャン・オクチョン―張禧嬪-』である。
そんなキム・テヒはいったいどんな女優なのだろうか。
キム・テヒがまだ新人だった頃のから人々の記憶に鮮烈なイメージが残している。
初めて見たのは、ドラマ『スクリーン』だった。日本で韓流ドラマが注目され始めたときの作品で、演技はまだぎこちなかったが、清楚で美しい容姿が際立っていた。
一転したのが、その後に出演したドラマ『天国の階段』。なんと、究極の悪役。主役のチェ・ジウをにらみつけるときの眼力が凄かった。
経験が少ない彼女としては、精一杯の演技だったが、あれだけの美貌で悪役を演じるのだから、その印象も強烈だった。
その後は順調にラブストーリーの主役を演じ続けたキム・テヒ。
韓国の大学の最高峰「ソウル大学」卒業の学歴もあり、キム・テヒは芸能界でも特別な存在だった。
しかし、彼女なりに演技に対する悩みが深かった。
それは、大ヒットした『アイリス』でイ・ビョンホンと共演したときもそうだった。
彼女が演じたのは、国家安全局に勤務する優秀なプロファイラー。難しい役どころで、周囲の見る目も厳しかった。
キム・テヒもこう語っていた。
「演技について数々の指摘を受けました。私も不足していることがわかっていました。けれど、関心を持たれているからこそ指摘を受けるわけで、もっと一生懸命にやればいいと思い直しました」
確かに、『アイリス』を見ていたら、キム・テヒがいかに精魂を込めて演技していたのかがよくわかった。
『アイリス』では、体当たりでアクション・シーンにも挑んだキム・テヒ。ドラマの後半になると、演技も安定して、視聴者から高い評価を得るようになった。
間違いなく、『アイリス』はキム・テヒの転機になったドラマだった。
以後は『マイ・プリンセス』などを経て、『チャン・オクチョン』に主演。朝鮮王朝随一の悪女と言われた張禧嬪(チャン・ヒビン)を新しい角度で描いた時代劇で、キム・テヒは王に愛された女性の内面を巧みに演じた。
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このドラマに登場する張禧嬪は「朝鮮王朝三大悪女」の1人としてよく知られている。しかし、『チャン・オクチョン―張禧嬪―』で描かれる張禧嬪には悪女というイメージは感じない。つまり、キム・テヒはまったく新しい張禧嬪を演じたのである。
今後も彼女の女優としての活躍に期待したい。現代劇での彼女の演技もすばらしいが、時代劇での活躍を見たいと思っている人も多いのではないだろうか。
構成=大地 康
♢キム・テヒ プロフィール
生年月日:1980年3月29日生まれ
身長:165cm
星座:牡羊座
出身校:ソウル大学衣類学科
デビュー:2002年、短編映画『新都市人』
☆主な出演作
『レッツ・ゴー』(2002年、ドラマ)
『スクリーン』(2003年、ドラマ)
『天国の階段』(2003年、ドラマ)
『九尾狐外伝』(2004年、ドラマ)
『ラブストーリー・イン・ハーバード』(2004年、ドラマ)
『IRIS-アイリス-』(2009年、ドラマ)
『マイ・プリンセス』(2011年、ドラマ)
『ヨンパリ』(2015年、ドラマ)
『ハイバイ、ママ!』(2020年、ドラマ)
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