朝鮮半島をひとつにするまでを描いた『太祖王建』【名作劇場】

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韓流時代劇のカリスマ俳優といわれているチェ・スジョンが、高麗(コリョ)を建国した王である王建(ワン・ゴン)を演じた超大作時代劇。同ドラマはチェ・スジョンの韓国時代劇出世作でもある。

高麗時代の文献があまり残されていないながらも、当時の高麗建国と三国統一までの歴史を映像に蘇らせたことで、韓国国内で大きな話題となった。韓国での最高視聴率は60.2%で、150話で完結する当初の予定を大幅にオーバーして200話まで引き延ばされた。

ドラマが始まって終了するまで4年もかかっている。制作費も30億ウォン(約3億円)で、当時は屋外に設置された大型セットでド迫力の戦闘シーンが撮影されたことも話題になった。

また、主要人物であるクンイェ(後高句麗を興した人物)を演じたキム・ヨンチョルの迫真の演技もインパクトがあり、チェ・スジョンに負けない印象を残してくれている。

主演のチェ・スジョンは、冷静で知略に長けた王建を演じきったことが高く評価され、2002年KBS演技大賞を受賞した。

高麗が朝鮮半島を統一するまでの過程が映像で蘇るドラマは一見の価値ありだ。

ドラマ『太祖王建』(2000 KBS.)

【あらすじ】戦争ではなく平和を愛した男が王になるまでの物語

新羅が三国を統一して230年。当時の新羅は衰退の一途をたどり、王位をはく奪する争いが繰り返されていた。各地では豪族たちが領土を取り合うなかで、民衆たちが反乱を起こすような状況が続いていた。

かつて高句麗だった地では僧侶のクンイェが民衆の心をつかみ、徐々に勢力を強めていた。そんなとき、クンイェは一人の男が気になっていた。それが王建だった。

クンイェは王建を義弟扱いして部下にし、後高句麗の将軍に任命した。彼は持ち前の知性と人徳で、後百済の領土を奪うなど数々の功績を挙げて昇進していく。

一方で、クンイェの側近であるチョンガン(キム・ガプス)は王建の功績を好ましく思っていなかった。

しかし、クンイェは次第に権力に固執し、朝鮮半島を統一するだけでなく、北方にまで領土を拡大させようとしていた。無理な政策を強引に実行しようとして、それに異論を唱える臣下を殺すなど、暴政を振るうようになっていた。

それを見かねた王建は政変を起こすことを心に決め、自らが主となって高麗建国を誓う。

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