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『テプン商事』のOSTにも参加! 冬にこそ聴きたい「ロイ・キム」のロマンティックOST

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人生の喜怒哀楽を丁寧に描き、深い余韻を残した『テプン商事』。その世界観を静かに支えたのが、シンガーソングライターのロイ・キムだ。寒い季節に寄り添ってくれるロイ・キムの歌声と、ドラマの記憶を呼び起こす珠玉のOSTを紹介する。

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ロイ・キムの輪郭

1993年生まれのロイ・キム(Roy Kim/로이킴)は32歳。2012年の『スーパースターK4』優勝を経て、翌年『봄봄봄(春春春)』でデビュー。歴代最高水準となる約208万人の応募者の頂点に立った実力派で、柔らかなバラードと落ち着いた響きの声質が特徴だ。デビュー曲の『春春春』は、春の訪れとともに毎年チャートに戻ってくる定番曲で、失恋の痛みを淡々と描き大ヒットを記録した『그때 헤어지면 돼(その時に別れればいい)』などが有名だ。ドラマのOST参加も多く、感情を過度に盛り込まず、「物語を支える歌」として高い評価を得ている。

2018年には、日本向けベストアルバム『ROY KIM BEST』がリリースされている。また今年11月には、ロイ・キム、10CM(シプセンチ)、Paul Kimという韓国を代表する実力派シンガーソングライターが日本で一堂に会する豪華なライブが行われた。その際のMCでロイ・キムは、「日本の表参道によく服を買いに来る」と語り、日本のファンを喜ばせた。

(写真提供=OSEN)

感情に静かに寄り添う歌声

ロイ・キムの歌声は、登場人物の感情を説明しすぎず、静かに寄り添うのが持ち味だ。低めの声、鼻に抜ける透明感、淡々とした語り口など、その控えめさがかえってドラマのシーンを浮かび上がらせ、ドラマの空気に自然に溶け込む。「やさしさの奥に芯の強さがある声」と評される理由でもある。

ロイ・キム珠玉のOST3選

●『순간들(The Moments)』(『テプン商事』/2025年)
テプン(ジュノ)が精神的に追い詰められる場面で流れ、第1話から主要なエピソードを支えている。淡々としたメロディと素朴な歌詞が「見えないものを信じる気持ち」を描き、透明感のある歌声がシーンの切なさを際立たせている。

●『어쩌면 나(Maybe I)』(『また!?オ・ヘヨン~僕が愛した未来(ジカン)~』/2016年)

放送当時、多くの女性視聴者が夢中になり、「韓国の街から女性が消えた」と言われるほどの社会現象的な人気を集めたラブロマンス作品の中で、すれ違う恋の後悔を静かに代弁する名曲。特に軽やかなイントロと柔らかな歌い出しが素敵で、作品の不思議なトーンに見事に調和している。

●『날 사랑하지 않는다(Do Not Love Me)』(『2度目の二十歳』/2015年)

ヒロイン・ノラ(チェ・ジウ)が、夫婦関係や自分の人生に迷い、「愛されていないのでは」という不安と向き合うシーンをそっと照らすバラード。また、彼女を静かに見守るヒョンソク(イ・サンユン)の秘めた想いを重ねるシーンでも使われている。アコースティックギターの切ない旋律が、ヒロインの「諦め」「孤独」「距離感」を静かに俯瞰するように描き出す。

冬に聴きたいロイ・キムOSTプレイリスト

『HEAVEN』(『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』/2016年)
『그대만 떠올라 (All I do)』(『ロマンスは別冊付録』/2019年)
『왜 몰랐을까 (No Longer Mine)』(『知ってるワイフ』/2018年)
『Whenever, Wherever』(『マイ・デーモン』/2023年)
『피노키오 (ピノキオ)』(『ピノキオ』/2014年)
『서울 이곳은 (ソウル ここは)』(『応答せよ1994』/2013年)
『Straight』(『王は愛する』/2017年)
『좋겠다(You Belong To My World)』(『あなたが眠っている間に』/2017年)

名作ドラマを支えてきたロイ・キムの歌は、決して感情を押しつけず、それでもじんわりと心に残る。ブランケットのようにやさしく暖かく寄り添いながら、聴く人それぞれの記憶を静かに呼び戻してくれる。

(文=田名部 知子/Xで気ままなソウルの日常を発信中:@t7joshi)

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