チャン・ドンユンの新たな転機である。彼は、SBSドラマ『カマキリ』(U-NEXTで配信中)で、刑事であり“カマキリ”の息子でもあるチャ・スヨルを演じ、母性愛と嫌悪、怒りと和解が交錯する感情の旅路を最後まで貫き通した。
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事件を貫く解決者として躍動したスヨルは、は、チームの内外で手掛かりをつかみ捜査の中心軸に立つ一方、現場や会話の中でプロファイラーのような鋭い直感を見せた。
チョン・イシン(演者コ・ヒョンジョン)との関係では、母性にすがり情報を得る姿と、その矛盾を逆手に取る態度が交錯し、物語の緊張感を一層高めた。
母と対峙する瞬間には、葛藤が頂点に達した。刑事としての冷徹さと息子としての揺らぎが激しく衝突し、抑え込んできた怒りが爆発する。
人質事件のクライマックスでは、最後まで事態を収拾する解決者としての姿と、最終的に和解のジェスチャーを残す息子としての姿を同時に見せ、ドラマのラストを飾った。
作品全体を通して、チャン・ドンユンは揺るがぬ重心であった。ただの捜査官でも、単なる被害者の息子でもなく、境界に立つ人物として果敢な選択と激しい感情の振幅を行き来しながら物語を牽引した。
理性的に捜査を主導する面、母との葛藤の中であらわになった怒り、そして最後の和解まで、彼の演技は毎回、緊張と余韻を担っていた。
特に後半での活躍は際立った。極限の緊張の中で刑事としての権威と息子としての弱さを同時に浮き彫りにし、作品のメッセージを凝縮した。
チャン・ドンユンにとって『カマキリ』は確かな転換点として残った。青春やロマンスで築いたイメージを超え、ジャンル作品においても物語を主導できる俳優であることを証明したのである。
このようにしてチャン・ドンユンは、『カマキリ』を通じてジャンルドラマでの存在感を確立し、大きな飛躍を遂げた。今後、彼がどの作品で新たな顔を見せてくれるのか、期待が高まっている。
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