女優ヨム・ヘランがドラマと映画で180度異なる“二つの顔”を披露し、その演技力が話題となっている。
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現在出演中のドラマ『瑞草洞<ソチョドン>』では、ビルオーナーのキム・ヒョンミン役として登場。
法律事務所街を舞台に、アソシエイト弁護士5人の成長を描くヒューマンドラマの中で、ヒョンミンは“お金の使い方を知る”温かな存在として描かれている。
大切なバケットリストを一つずつ叶えている彼女は、自身の財団を設立し奨学生を支援する一方、自らの名前を冠した法律事務所まで開設。法曹界の人材育成にも力を注ぎ、研修生の指導や事件への関与など、頼れる“顧問”として物語に温もりを添えている。
“良き大人”として、静かに若手弁護士たちを見守るヒョンミン。
その穏やかな微笑みと、時に厳しいまなざしは、まさにヨム・ヘランだからこそ醸し出せる説得力である。
彼女がいるからこそ、法律事務所そのものが安心できる居場所に感じられる、そんな存在感を放つ。
一方、Netflix映画『84m²』ではまったく異なる姿を見せる。
同作は、84㎡のマイホームを手に入れた青年が、不可解な騒音に悩まされながら展開するスリラー。
ヨム・ヘランが演じるチョン・ウナは、“錢銀貨”という意味の漢字名にふさわしく、金と権力を自在に操る野心家だ。
ペントハウスの住人代表として表向きは穏やかに振る舞いながら、裏では自己利益のために平然と他者を犠牲にする。そんな二面性を持つウナを、ヨム・ヘランは見事に体現。柔らかい笑顔の裏に潜む野望を丁寧に描き出し、観る者を引き込んだ。
同作は公開から2週間でNetflix非英語映画グローバルTOP10の1位を獲得。公開初週の3位から2週目にして首位に躍り出るなど、世界中で大きな反響を呼んでいる。
大ヒット作『おつかれさま』で見せた母親の姿とはまったく違うキャラクターなだけに、今回の演技変身は一層際立つ。作品ごとに“顔”を変え、見る者の記憶に残るキャラクターを生み出すヨム・ヘランの存在は、まさに唯一無二。演じるたびに新たな魅力を発見できる「女優ヨム・ヘラン」から、今後も目が離せない。
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