“エスンのお母さん”というより、“私のお母さん”のようだ。『おつかれさま』のヨム・ヘランの演技が、視聴者の胸にじんわりと染み込んだ。
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3月7日より配信中の『おつかれさま』は、1960年代の済州島から2025年のソウルまで、エスン(演者IU)とグァンシク(演者パク・ボゴム)、そしてその周囲の人々の人生の軌跡と絆を四季の移ろいとともに紡いだ心温まる物語。
第1~4話(Vol1)公開直後、Netflix韓国TOP10シリーズで1位に輝き、国内外から注目を集めている。
ヨム・ヘランは劇中、エスンの母チョン・グァンネ役を演じた。
借金に追われる親、病を抱えた最初の夫、無職の再婚相手——。
背負うものの多い人生を歩んできたグァンネにとって、エスンは“背中の荷物を一緒に持とう“と申し出る、愛おしくも憎らしい娘だった。
「お前が悩みの種だ」とぼやきながらも、大切な娘が広い世界へと羽ばたこうとする姿を見守る母の切ない心情が、ヨム・ヘランの演技を通じて切々と伝わってきた。
強く、情熱的な母親だったグァンネ。
どんな状況でも子どもを守り抜くその強さは、鋭い眼差しに宿り、陸でも海でも輝いていた。
息を止めながら必死に働き、家族を支える柱となるグァンネだが、エスンを見つめる時だけは、春の雪解けのようにその表情が緩み、優しく微笑む。ヨム・ヘランの目と表情には、母の温もりが満ち溢れていた。
エスンのお母さんという枠を超え、世代を超え、すべての視聴者の“お母さん”となったヨム・ヘラン。
彼女の演技は、私たちが心の奥深くにしまっていた母の姿を呼び覚まし、涙を誘った。
物語の幕開けとなる第1話で、視聴者はグァンネの視点でエスンへの愛情を深めていく。
愛しい我が子を見つめる母の思いに共感しながら、母から受けた無償の愛を思い出し、世代を超えた共感が生まれる。
「親が死んだ後も子は生きていく」という言葉を胸に生涯恋しがる母の残像が、ヨム・ヘランの顔と声で残った。
人生の辛い瞬間にエスンがふと浮かべるグァンネの面影ように、視聴者の記憶にもヨム・ヘランの新たな顔が焼きつきられた。
彼女の演技に改めて驚嘆せざるを得ない。やはり、またしても、ヨム・ヘランだった。
その圧倒的な演技力で視聴者の涙を誘った『おつかれさま』。第5話から第8話のVol2は、3月14日(金)より独占配信。
(記事提供=OSEN)
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