NHKのBSP4KとBSで放送中の『青春ウォルダム 呪われた王宮』は、後半に入ってくると、イ・ファン(パク・ヒョンシク)とミン・ジェイ(チョン・ソニ)のラブロマンスが重要なテーマになってくる。しかし、この2人がたとえ相思相愛であったとしても、すんなりとお互いに愛が成就するのは難しい。
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一つは2人の立場があまりにも違うということだ。イ・ファンは世子であり、自分で自由恋愛ができる立場ではない。たとえ彼がミン・ジェイのことを愛しているとしても、それが受け入れられる可能性は低い。イ・ファンの世子という高貴な身分が、かえって恋愛を制限してしまっているのである。
もう一つはハン・ソンオン(ユン・ジョンソク)の動向である。本来、ハン・ソンオンはミン・ジェイの婚約者であった。2人は結婚する直前だったが、ミン・ジェイの一家で毒殺事件が起きて結婚は取りやめになっていた。
その後、ミン・ジェイは王宮に入り込んでコ・スンドルという偽名で東宮の内官になっている。もちろん、ハン・ソンオンも幼なじみのイ・ファンと面会する機会が多いので、コ・スンドルのことはよくわかっている。
しかし、ハン・ソンオンはコ・スンドルが実はミン・ジェイであることに気がついていない。2人は幼い時に会っただけで、それ以後に面会していなかったからだ。朝鮮王朝時代なので、結婚する2人がお互いに面識がなかったということもよくありうる話だった。
ハン・ソンオンはミン・ジェイが一家毒殺事件の犯人と目されて行方不明になった後でも、彼女の生存を信じていた。しかし、まさか彼もイ・ファンのそばにいるコ・スンドルがミン・ジェイであるとは気がつかなかった。それでも、秘密はやがて暴露される。いずれハン・ソンオンもコ・スンドルの正体を知るだろう。その時にハン・ソンオンがどういう対応をするのか。そこが焦点になっている。
イ・ファンはミン・ジェイに対して「ハン・ソンオンの元に行ったほうがいい」と忠告している。しかし、ミン・ジェイが拒んだ。彼女はイ・ファンのそばを離れたくないのだ。そういう状況の中で、3人は「ワケありの三角関係」に陥ってしまった。果たして、本来は結婚間近だった2人の間に入って、イ・ファンはどのような対応を迫られるのだろうか。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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