テレビ東京の韓流プレミアで放送されている『宮廷女官チャングムの誓い』を見ていると、ヒロインのチャングム(イ・ヨンエ)が料理人として天才的な才能を発揮する上で、師匠であるハン尚宮(サングン/ヤン・ミギョンが演じている)の教えが本当に重要であった。ハン尚宮は厳しい中でも愛情を持ってチャングムを育てたのである。
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まだチャングムが幼い時、ハン尚宮は何度も水を持って来させた。そのたびにチャングムは「やり直しなさい」と命じられて戸惑うばかりだった。
しかし、ハン尚宮がチャングムに何度も水を持って来させたのは、たとえ水でも器に盛られた瞬間から料理になるということを教えたかったからである。水を飲む人の体調に応じて水を持って来ることの大切さをハン尚宮はチャングムに諭したのだ。それがハン尚宮の適切な指導方法だった。
そうしたハン尚宮のおかげで、チャングムは大人になってからも料理の才能を伸ばしていったのだが、そこに思わぬ落とし穴があった。というのは、ハン尚宮は最高尚宮の座をチェ尚宮(キョン・ミリ)と争うことになったが、その料理対決で負けてしまった。
それは、チャングムがソルロンタンを煮込む時の時間が足りない上に、隠し味として牛乳を使ったことが良くなかった。貧しい人たちのために今まで捨てられていた食材を使うことが課題となっていたのに、牛乳は庶民の手には入らない貴重なものだった。それをチャングムは使ってしまったのである。
ハン尚宮はチャングムを叱った。
「勝ち負けにこだわりすぎて、料理人としての心構えを忘れていた。小手先の方法に頼ろうとしたことがよくないし、心を込めることをしないで高価な材料に頼ってしまった」
このように、ハン尚宮はチャングムを厳しく諌めた。そこがハン尚宮の素晴らしいところだ。確かに、チャングムは天才的な料理の腕前を持っていたが、時に料理人の心を忘れてしまうことがあった。ハン尚宮がズバリと指摘することで、チャングムは本当の料理人に成長していったのである。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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