テレビ東京の韓流プレミアで5月22日から放送される『太陽を抱く月』は、韓国で40%以上の最高視聴率を挙げた大ヒット時代劇で、MBCで2012年1月4日から3月15日までオンエアされていた。
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制作が決まった段階で注目を集めたのは、原作となったチョン・ウングォルの同名小説の出来がとても良かったことだ。実際、チョン・ウングォルは小説『成均館スキャンダル』で有名になった作家で、物語性の構築が巧みだった。
とはいえ、最初に監督の人選で難航した。当時は経験が豊富な監督の適任者がおらず、結局は時代劇を演出したことがないキム・ドフン監督が指名された。
彼もかなり悩んだと言う。
「その頃は時代劇全般の視聴率がよくなかったので、大きな重圧になりました」
そんな状況の中でキム・ドフン監督が一番こだわったのがキャスティングだ。やはりドラマは主役2人の相性が大事だ。そして、『ドリームハイ』で人気俳優となったキム・スヒョンと清楚なイメージを持ったハン・ガインが主役カップルになった。年齢はハン・ガインのほうが6歳上だが、この組み合わせは意表をつく新鮮さがあって大成功だった。
『太陽を抱く月』の全体的なストーリーは、朝鮮王朝の架空の時代を設定して物語が作られている。それだけに、制作陣は細心の注意も払った。特に、「このドラマは架空の話です」と強調することで、史実だと勘違いする人がいないように努めた。
実際、創作が多すぎる時代劇だと「歴史を歪曲している」という批判が起きるが、そういう誤解がないように制作陣は気を配っていた。それでも、朝鮮王朝時代の描き方はとても真実味があった。
キム・ドフン監督は「朝鮮王室の制度や礼法は可能なかぎりリアリティを追求しました」と語り、『太陽を抱く月』が描く物語が正統派であることを力説した。確かに、歴史的な経緯をきちんと踏まえて『太陽を抱く月』のストーリーは緻密に出来上がっており、それが大ヒットの要因にもなっていた。
文=大地 康
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