テレビ東京の韓流プレミアで放送されている『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』は、2月27日の第3話で、ナ・イヌが演じるオン・ダルが好ましいキャラとして存在感を高めていた。
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もともと、オン・ダルは順奴(スンノ)部族のオン・ヒョプ将軍の息子だ。しかし、オン・ヒョプ将軍は部族を守るためにあえて裏切者の汚名をかぶって処刑されてしまった。
生前、父は息子に「復讐しようとするな。平凡にしていろ。むしろ、馬鹿になって生きていけ」と諭していた。オン・ヒョプ将軍はオン・ダルが生き抜くには、馬鹿になりきることが一番いいと思ったのだ。
息子のことをずっと心配しながら死んだオン・ヒョプ将軍。父の言いつけを守って、オン・ダルは山中で薬草を採って秘かに暮らしていた。根は本当に優しい男だ。ピョンガン王女から一転して刺客になってしまったカジン(キム・ソヒョン)の命を救い、彼女が生き残る道まで示してくれた。
やはり、オン・ダルはただの馬鹿ではない。むしろ、あふれるほどの才能を持っている。しかも、人に対する眼差しが優しい。本当に彼は柔和な表情で周囲を和やかにしている。それに一番影響を受けたのがカジンだ。
彼女は刺客という立場から、常にギスギスしながら生きている。人を疑うことしか知らないのだ。そんなカジンをオン・ダルが優しく包み込む。その瞬間に、カジンはかつての甘い記憶の断片を垣間見るのであった。それもすべてオン・ダルの包容力のおかげだった。
オン・ダルが強烈に真価を発揮する時期がいずれやってくるだろう。その可能性を見せてくれるのが、『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』の序盤であった。ナ・イヌはいま、『私の夫と結婚して』で大ブレークしているが、『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』でもとてもいい演技を見せてくれる。
彼は、主役男優の降板騒動によって代役として途中からオン・ダルを演じることになったのだが、本当に役に成りきって素晴らしいキャラクターを作っている。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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