ハン・ジミンと言えば、豪華キャストが話題となった『私たちのブルース』で演じたイ・ヨンオクの役が本当に印象的だった。
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彼女は海女の新人として済州島(チェジュド)で働き始めるのだが、たくさん稼がなければいけない事情を抱えていて、集団として協調関係が欠かせない海女の仕事では個人行動があまりに多かった。それによって孤立してしまい、他の海女たちから糾弾される羽目になった。
そこまで稼ぎに執着する理由が後に家族の問題だとわかってくるのだが、ヨンオクが抱えていた寂しさをハン・ジミンは抒情的に演じてドラマに潤んだ視線を持ち込んでいた。それは、賑やかすぎるドラマの中で哀感をしっとりと感じられる場面につながっていた。
同時に、ヨンオクはキム・ウビンが演じた船長とも大人のラブストーリーを展開していて、ハン・ジミンは幅の広い演技も披露していた。
そういう意味では、オールキャストとなっていた『私たちのブルース』でハン・ジミンは主役の1人として独特の立ち位置を持っていた。彼女でなければ出さない存在感を発揮していたのである。
そんなハン・ジミンも、昨年11月に40歳を迎えた。長くトップクラスの女優として活躍しているが、彼女が大ブレークしたドラマとして今でも語り草になっているのが『イ・サン』だ。
この傑作時代劇が今度、テレビ東京の韓流プレミアで5月17日から放送されることになったのは嬉しい。
イ・ソジンが主人公を演じた『イ・サン』において、ハン・ジミンはソンヨンという女官を演じていた。清楚な雰囲気が際立っていて、まさに聖女にふさわしいイメージの役だった。
この時代劇では、暗殺の危機を常に抱えていた世子(セジャ)のイ・サンが、後に名君として成長していく姿を描いたのだが、常にイ・サンを気遣いながら彼に正しい道を示していたのがソンヨンであった。まさに伝説的なヒロインだったと言える。
その役をピュアに演じたハン・ジミンは大ブレークして、一躍トップ女優の仲間入りを果たした。このドラマをまだ見ていない人は幸いかもしれない。なぜなら、若き日のハン・ジミンの初々しい姿をたっぷりと見られるのだから……。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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