テレビ東京で放送されている『紳士とお嬢さん』の登場人物の中で、露骨に物語をひっかきまわしているのが、パク・ハナが演じている室長のサラである。
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サラはヨングク(チ・ヒョヌ)の家の執事であり、生活の全てを取りしきっている女性だ。そのサラはヨングクとどうしても結婚しなければいけない理由があった。ヨングクには三人の子供がいるが、末っ子セジョンが実はサラの実の息子だからだ。
それゆえヨングクと再婚できればサラは晴れてセジョンの母親になれるのである。さらに大富豪の奥様という地位も得ることができる。そのためにもサラは何が何でもヨングクと結婚をしなければならない。
しかし、強力なライバルがいる。それがパク・ダンダン(イ・セヒ)である。彼女はヨングクの三人の子供たちにも大変好かれているし、ヨングクもダンダンに気があるのは間違いなかった。とはしえ、サラも負けてはいられない。
ヨングクが山の事故で記憶を喪失している間に、サラはヨングクの正式に婚約者になっておかなければならないのだ。そんな崖っぷちのサラにとって気になるのがヨングク家の運転手となったゴン(カン・ウンタク)である。
サラは失恋した時に自殺を図ったことがあり、その時に助けてくれたのがゴンであった。そのゴンが今度はヨングク家の住込みの運転手になった。サラにとっては邪魔な存在なのだ。
サラはヨングクを呼び出して豪邸から出て行ってほしいと頼んだ。そのためのお金まで用意してゴンを説得しようとした。ところが、ゴンが激怒して金を受け取らなかった。彼はサラのことをヨングクに告げ口をするような男ではない。
それはドラマを見ていてもよくわかるのだが、サラは無理にでも金でゴンを退社させようとヘタな画策をしてしまった。
そこまでしてようやくサラはヨングクと婚約する一歩手前まで持ち込むことができた。果たして、彼女の思惑通りになるのかどうか。
ヨングクはサラのことを愛していない。むしろ、気持ちはダンダンのほうに向いているので、彼自身もすごく迷っている。そんな時にサラは強引に婚約を実現させるつもりだ。まさに崖っぷちのサラの一世一代の勝負が始まっている。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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