【最終回を終えた『スベクヒャン』】最高の時代劇が残した心地よい余韻とは?

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テレビ東京で放送されていた『帝王の娘 スベクヒャン』は、2月8日に全72話を終えた。最終回が終わって胸に去来するものは何だったのか?

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まずは、主人公ソルラン(ソ・ヒョンジン)のキャラクターについて。

彼女は武寧王(イ・ジェリョン)とチェファ(ミョン・セビン)の娘となる王女でありながら、その事実を知っても隠し通して妹のソルヒ(ソウ)のことを最後まで守り、太子ミョンノン(チョ・ヒョンジェ)との愛も真摯に貫いた。しかも、周囲の人のことを忘れずに正しい道をひた走った。その生き方は、堂々たるヒロインにふさわしかった。まさに長いドラマを導いた究極的なヒロインであった。

そんなソルランを中心に描かれた『帝王の娘 スベクヒャン』は、「古代の壮大な歴史が舞台」「命をかけて国を守る国王と太子の生き方」「偽の王女になりすまして悪事を働くソルヒのえげつなさ」「出生の秘密を抱えたチンム公(チョン・テス)の悲しみ」「多彩な脇役が好演した時代劇」という特徴を持っていた。そういう意味で見どころを多いドラマだった。

また、それぞれの登場人物が抱えていた秘密がストーリーの中心になっており、ときにはその秘密を終盤まで引っ張りすぎる傾向があったが、クライマックスに向けて伏線を見事に収めて感動的な結末に導いていた。

(画像=©2013-2014MBC)

壮大な大河ドラマ

出演した俳優陣の演技力もさすがだった。ソ・ヒョンジンは意志の強いヒロインを力強く演じたし、チョ・ヒョンジェは数々のドラマで主役を演じた実績をこのドラマに注ぎ込んだ。また、演技力に定評があるイ・ジェリョンは、威厳のある国王を重厚に演じきった。

人物描写が巧みな脚本が素晴らしかったが、それを生かしたのが俳優のキャスティングの成功だった。感動的な場面になればなるほどそのことを痛感した。

最終回が終わったあと、あたたかな日差しを浴びているかのような余韻に包まれた。壮大な大河ドラマを十分に堪能することができて、気分がとても心地よかった。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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