反響を得ているNetflixオリジナルシリーズ『ナルコの神』は、俳優たちの演技合戦が見応えのある作品だ。中でもとりわけ目立つのは、ハ・ジョンウだろう。
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『ナルコの神』を通じて2年半ぶりに復帰したハン・ジョンウ。自らもこの作品が復帰作になるとは思わなかったという彼は、「とても辛くて大変だったが、自分自身を振り返られる大事な時間だった。(2年間)本当に何もしないで過ごした。物理的には短いかもしれないが、僕には多くの部分を反省し、振り返る時間だった」と打ち明けた。プロポフォールの違法投与疑惑と、それによる自粛に対する告白だった。
韓国を代表する多作俳優であり、作品をリードできるワントップ俳優だったハ・ジョンウだからこそ、彼の空席は確かに存在した。さらにはハ・ジョンウに代わるような俳優がいなかったというのが、関係者たち意見だ。ついに公開された『ナルコの神』は、ハ・ジョンウがどうして唯一無二の俳優なのかを如実に感じさせる。
ユン・ジョンビン監督とファン・ジョンミン、ハ・ジョンウ、パク・ヘス、チョ・イウジン、ユ・ヨンソクらが集合した『ナルコの神』は、南米北東部にある国・スリナムで麻薬組織を運営する“麻薬王”によって濡れ衣を着せられた民間人が、国家情報院の秘密ミッションを引き受けることで繰り広げられる物語。実際にスリナムで大規模な麻薬密売組織を運営したチョ・ボンヘンの実話をもとに作られている。
『ナルコの神』は、その実話に触れたハ・ジョンウが、ユン・ジョンビン監督に提案したことで誕生した作品としても有名だ。
ハ・ジョンウは劇中、2人の子供と愛する妻を持つ大黒柱と、家族への愛情を踏み台に犯罪組織に入るスパイの両極の役割を見せる。
彼が演じたカン・イングは一触即発の緊迫した時でも、特有のユーモラスさを失わない人物。これが多少非現実的だという指摘もあるが、むしろその部分で「これぞハ・ジョンウだ」と言わざるを得なくなる。ハ・ジョンウだからこそ、説得力を持たせたキャラクターだ。
カン・イングは俗っぽい人物だ。幼い頃から生きるためにビジネスに飛び込み、相手の機嫌を取りながら商売をし、相手の心を見抜く。子供のためなら何でもする百戦錬磨の家長。怖いもの無しの彼は麻薬王チョン・ヨファン(演者ファン・ジョンミン)に脅されても瞬き一つせずにのらりくらりと状況を抜け出す。
こういうカン・イングの姿は、大衆が待っていたハ・ジョンウの姿でもある。「新人の頃に戻った気分だ」と言うハ・ジョンウ。「このインタビューから、何もかも新しい。今までのキャリア、舞台挨拶などがすべてリセットされたみたいだ」と語る彼の新しいスタートが『ナルコの神』であることが、嬉しい限りだ。
(記事提供=OSEN)
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