ドラマ『風と雲と雨』では、主役のパク・シフが最高の易術家チェ・チョンジュンを演じている。ドラマ前半ではチェ・チョンジュンが都でブームを起こすほどの易術家として脚光を浴びていて、占いを見てほしい人々が「チェ導師!」と崇めている様子が随所で描かれていた。
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さらに、チェ・チョンジュンは大妃(国王の母)からも呼び出されて、「国王の後継者にふさわしい運命を持った王族は誰か」と質問されていた。
まさに、チェ・チョンジュンは「占いの腕を買われてひっぱりだこ」という状況だった。
実際、ドラマの舞台となった朝鮮王朝末期でも、そして現代の韓国でも、人の運命を占う易術家は抜群の人気を誇っている。
しかも、とても肝心なことなのだが、韓国で信奉されている占いは「四柱推命」なのだ。これが、間違いなく易学の中心を形成している。確かに、ドラマの中でも「サジュ(四柱)」と盛んに呼ばれていた。それは、視聴者が見たとおりである。
これほど多く取り上げられている四柱推命の本質は、人間の生まれた「日」と「時間」によって将来の運命を占うものだ。そして、朝鮮王朝時代では極限まで体系化されて四柱推命が易学の中心になっていた。
それだけに、占ってもらう人は、生まれた年、日、時間を正確に易術家に伝えなければならない。そうすると、易術家は四柱推命によって、その人の将来の運命を体系的に占っていくのである。
チェ・チョンジュンの場合は、もともと科挙に優秀な成績で合格するほど頭脳明晰だった。しかも、師匠が最高級のレベルを持っていて抜群の環境の中で四柱推命を学ぶことができた。さらに、非業の死を遂げた父の恨みを果たしたいという究極の目的があって、彼は執念で易学の力を伸ばしていった。
こうした環境と努力の成果で、チェ・チョンジュンは最高の易術家になることができたのである。
そんな易術家を堂々と演じたパク・シフ。彼は『風と雲と雨』で人の運命を占う実力を十分に見せてくれた。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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