【『風と雲と雨』の歴史解説】時代劇によく出てくる翁主と公主の違い

このエントリーをはてなブックマークに追加

ドラマ『風と雲と雨』の序盤では、コ・ソンヒの演じるヒロインのイ・ボンリョンが、国王・哲宗(チョルチョン)の隠し子であったことが発覚する。

【関連】テレビ東京でスタートする『風と雲と雨』はどんなドラマなのか

こうしてボンリョンは「翁主(オンジュ)」と呼ばれるようになった。この言葉にはどういう意味があるのだろうか。

歴史用語では、国王の正室が産んだ娘は「公主(コンジュ)」と呼ばれる。その言葉は現代韓国でも受け継がれていて、「姫」という意味合いで愛しい娘のことを親が公主と呼んでいたりする。つまり、今でも公主はよく使われる用語なのだ。

一方、朝鮮王朝では「国王の側室が産んだ娘」のことは「翁主」と呼ばれていた。この場合、翁主は公主と明確に区分されていた。それほど、正室が産むか側室が産むかによって娘の扱いが違ったのである。

コ・ソンヒが翁主を演じていた(写真提供=© 2020 TV Chosun)

激動の歴史の中での存在感

ちなみに、国王の正室が産んだ息子は「大君(テグン)」と呼ばれ、国王の側室が産んだ息子は「君(クン)」と称された。同じ息子でも「大」が付いて呼ばれるかどうかは本当に大きかったのだ。それは「公主」「翁主」も同様だった。

ただし、人数のうえで「大君」「公主」は、「君」「翁主」よりずっと少なかった。なぜなら、国王の正室は1人だけだが側室は複数いたからである。多いときは、国王が10人ほどの側室を抱えている場合もあった。そうなると、必然的に「君」「翁主」の人数が多くなる。それが、朝鮮王朝の王室の現実であった。

『風と雲と雨』に話を戻すと、哲宗が国王になる前の若いときに生まれた娘がボンリョンであった。つまり、彼女は側室から生まれたわけではなかったが、正室からは生まれていないので、便宜上で翁主と呼ばれていたのであった。

ちなみに、哲宗の正室だった哲仁(チョリン)王后は息子1人だけを産んでいたが、その息子は幼くして早世してしまった。

また、哲宗には側室が産んだ翁主が1人だけいた。それは史実であり、ドラマ的に言えば、ボンリョンは2人目の翁主だったということになる。彼女は架空の女性だが、激動の歴史の中で実際に生き残っていたかのような存在感があった。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

【写真】『風と雲と雨』ボンリョン役の女優コ・ソンヒ

【関連】今日から始まるドラマ『風と雲と雨』は朝鮮王朝のいつの時代を描いているのか

【関連】俳優パク・シフの意外な一面も!『風と雲と雨』DVD収録のメイキングをチラ見せ!!

前へ

1 / 1

次へ

関連記事


RANKINGアクセスランキング

写真


注目記事