『春のワルツ』で鮮烈にブレークしたハン・ヒョジュは、以後も主演作で抜群の存在感を見せた。特に、イ・ビョンフン監督の傑作『トンイ』では、若くして主役を見事にこなして、時代劇でも鮮烈な印象を残している。
それから12年。ハン・ヒョジュは30代なかばとなり、朝鮮王朝の王妃を等身大で演じられる年齢になった。
そんな彼女がもし王妃を演じるなら、ぜひなってほしいキャラクターは誰なのか。
やはり、「演じてほしい王妃のトップ」は仁顕(イニョン)王后だ。
彼女は張禧嬪(チャン・ヒビン)にいじめられた印象が強いが、正史『朝鮮王朝実録』を読むと、王妃としてきちんと張禧嬪を諭していた。ただ弱いだけではなかったのだ。しかも、性格がとても良くて「聖女」と称される場合も多かった。そのように、美しく品行方正だった王妃をハン・ヒョジュがどう演じてくれるのか。とても興味深いところだ。
ハン・ヒョジュは『トンイ』では粛宗(スクチョン)の側室だった淑嬪・崔氏(スクピン・チェシ)を演じたわけだが、今度は仁顕王后に扮して改めて張禧嬪と対決してほしい。
次にハン・ヒョジュに演じてほしい王妃は、イ・サンの正室だった孝懿(ヒョイ)王后だ。
彼女は朝鮮王朝に42人いる王妃の中で「女官から一番慕われた王妃」と言われている。性格がすばらしく常に周囲に配慮して生活していたという。もちろん、孝懿王后は夫であるイ・サンと一緒に様々なエピソードを作り上げたことだろう。
今まではドラマで孝懿王后が主役になることはなかったが、イ・サンと孝懿王后の夫婦物語もぜひ見てみたいものだ。
さらに、ハン・ヒョジュに演じてほしい王妃としては、中宗(チュンジョン)の最初の正室で愛されながら離縁されてしまった端敬(タンギョン)王后、初代王・太祖(テジョ)の二番目の正室で朝鮮王朝建国時の王妃だった神徳(シンドク)王后などが候補になりそうだ。
ぜひハン・ヒョジュには朝鮮王朝の王妃を美しく演じてほしい。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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