2022年1月26日に韓国で公開された映画『キングメーカー』は、社会を変えようとする政治家と、その彼を背後で支える選挙戦略家が、激しい選挙戦に飛び込んでいく作品だ。
この映画で、選挙戦略家ソ・チャンデ役の俳優イ・ソンギュンと共演しているのが、親民党の非主流派議員キム・ウンボムを演じる俳優ソル・ギョングだ。
以前、この『キングメーカー』の監督であるピョン・ソンヒョンが手掛けた2017年の映画『名もなき野良犬の輪舞』に出演していたソル・ギョングは、「またピョン監督と仕事がしたい」と思っていたようで、「監督のスタイルで撮影すれば政治映画も違ったものになる」と信じて、役にプレッシャーを感じながらも、『キングメーカー』に出演を決めたそうだ。
政治をテーマとしているだけに、重要なシーンはかなりあったと思うが、その中でも特に巡視したのが演説のシーンだという。
撮影では、周りに観衆がいないセットで演技をしなければならなかったため、かなり辛かったそうだが、「このシーンがうまくいけばウンボムと言うキャラクターに立体感が生まれる」と考えながら演技をしたそうだ。
撮影中はスタイリストが考証(古い文献や物品を証拠として、昔の物事を説明したり解釈したりすること)にこだわっていたらしく、しきりにズボンをへその上まで上げようとしていたという。
その状態が落ち着かなかったソル・ギョングは、こっそりとズボンを下げていたそうだが、そうすると駆け寄ってきたスタイリストに「もっと上げてください」と言われたと語った。
そんなソル・ギョングが、パク・ヘスと主演を務めた映画『夜車』が4月8日にネットフリックスで公開される予定だ。
スパイをテーマとした作品のようだが、ソル・ギョングはどんな役を演じるのだろうか。きっと、これまでのキャリアを生かして、彼にしかできない演技を見せてくれるだろう。
文=大地 康
■【写真】映画『キングメーカー』ソ・チャンデ役イ・ソンギュン
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