ドラマを見ている誰もが感じているように、ナ・イヌは『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』でオン・ダルに見事に扮し、ドラマを大いに盛り上げた。
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しかし、最初に『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』が撮影を始めたときは、オン・ダルの役はナ・イヌではなかった。当初は俳優のジスが演じていて、第6話まではそのキャスティングで韓国KBSにおいて放送されていた。
しかし、ジスに学生時代の「いじめ問題」が発覚した。校内暴力の当事者であるという過去が明らかになって、KBSはすかさずジスの降板を決定した。
その時点で、『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』は最大のピンチを迎えた。わずか2日で新しいオン・ダル役を決めなければならなくなったのだ。
ユン・サンホ監督の頭に浮かんだのがナ・イヌだった。彼はオーディションを受けていて、その印象がとても良かった。
しかし、時間がない。クリアしなければならない問題が山積していた。
幸いに、ナ・イヌの出演承諾とスケジュールを抑えることができた。すぐに撮影を再開して第7話からナ・イヌが新しいオン・ダルに扮して放送に登場した。幸いに俳優交代が視聴者からも好意的に受け入れられた。
すべてナ・イヌの奮闘努力の賜物だった。彼は持ち前のバイタリティで第7話以降の出演を完璧にこなしたのだ。
しかし、まだクリアしなければならない問題があった。ビデオ・オンデマンドのサービスのために、第1話から第6話までのオン・ダルの出演場面もナ・イヌに差し替えなければならなかった。
まさに時間との闘いだった。制作陣はオン・ダルの出演場面を第1話から撮り直すために最善を尽くし、ナ・イヌが過酷な状況に耐えきった。
こうして『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』は最大のピンチを脱し、まったく新しいバージョンを完成させた。そこではナ・イヌが最初から最後までオン・ダルに扮していた。
彼は驚くほど瞬発力がある俳優だ。俳優交代の代役として、これほど頼もしい俳優は他にいなかった。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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