9月17日から配信されたNetflixオリジナルの『イカゲーム』は、世界90カ国で視聴1位を記録した。まさに、世界的なブームになっている。
物語は、人生のどん底であえいでいる456人が一発逆転を狙ってサバイバルゲームに挑んで456億ウォン(約45億円)を奪い合うというもの。命をかけた恐ろしいゲームに負けると、すぐに射殺されてしまう。そんなゲームに挑戦していくキャラクターがとても興味深く、まさに人生の縮図と言える。
その顔ぶれは以下の通りだ。
〇究極のダメ男のソン・ギフン(イ・ジョンジェ)
物語の主人公。ギャンブルで多額の借金を背負い、妻から離婚され、子供も奪われた。母親は病気で多額の治療費が必要で、最後のメンバーとしてゲームに参加した。
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〇横領したエリートのチョ・サンウ(パク・ヘス)
ギフンとは町内の幼馴染。最難関のソウル大学を卒業して証券会社のエリート社員になったが、先物取引で大損害を出して横領にも手を染めた。
〇切羽詰まった脱北者のカン・セビョク(チョン・ホヨン)
脱北者として人生の辛酸をなめつくした女性。スリなどでかろうじて生きていたが、施設にいる弟を助けるためにも金が必要だった。
〇哀れな孤独老人のオ・イルナム(オ・ヨンス)
身寄りのいない老人で認知症の症状も始まっているが、昔の子供の遊びを模した「死のゲーム」では経験を生かして年齢のハンディをカバーしていく。
〇極ワルなチンピラのチャン・ドクス(ホ・ソンテ)
裏切りと金の使いこみで反社会勢力からも逃げ出し、やむなく『イカゲーム』に参加した。根っからのワルで、良心のかけらもない手口であくどくゲームに勝っている。
〇ワガママなシングルマザーのハン・ミニョ(キム・ジュリョン)
自分勝手な性格を見抜かれてゲーム参加者の中で誰からも相手にされないのだが、処世術にたけていて必死にサバイバルをくぐり抜けていく。
〇搾取された外国人労働者アリ(アヌパム・トリパシ)
一生懸命に働いたのに悪い経営者にだまされて賃金を払ってもらえず、困窮してゲームに参加するようになった。
〇親に虐待されたジヨン(イ・ユミ)
虐待常習者だった父親を殺して刑務所暮らしを続け、出所直後に誘われてゲームに参加した。セビョクと女性同士の触れ合いを描いた場面は秀逸だ。
以上がゲーム参加者のメインのキャラクターだが、その他にも重要な登場人物がいる。
△兄を探してゲーム運営の組織に潜入した警察官のファン・ジュノ(ウィ・ハジュン)
△ギフンを初めとして多くのゲーム参加者を勧誘した調子のいい男(コン・ユ)
△ゲームの運営を高所から見通して支配している謎のフロントマン(イ・ビョンホン)
こうしたオールキャストが『イカゲーム』をスリリングに展開させており、登場人物を頭に入れておくと、ドラマがますます面白くなってくるだろう。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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