ヨ・ジングと言えば、『太陽を抱く月』では子役として出演し、『テバク~運命の瞬間(とき)~』で初めて成人役を務めた。さらに、ドラマ版の『王になった男』では15代王・光海君(クァンヘグン)と道化師ハソンの1人2役を演じた。
そんなヨ・ジングが、「演技の神」と呼ばれる俳優シン・ハギュンと共演したのが、韓国で2021年2月から4月まで放送されたドラマ『怪物(原題)』だ。
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このドラマは、小さな町の派出所を舞台に地元の警察官とソウルから赴任してきたエリート警察官が連続殺人事件の謎を追う心理サスペンスである。
ヨ・ジングが演じたエリート警察官のハン・ジュウォンは、極度の潔癖症で同僚と即時をするのも嫌がるような人物だ。
そのハン・ジュウォンにとても新鮮な印象を感じたというヨ・ジング。さらに、台本自体もすごく魅力的だったようで、ドラマへの出演を決めたようだ。
これまでに数々のドラマですばらしい演技を見せてきた彼だが、人を偏見の目で見る役を演じたのは初めてだった。
当然、ヨ・ジング自身とは性格の違うキャラクターだが、そこに興味を持って演じたいと思った彼は、高慢な態度で人を見下すような表情をかなり練習した。一番意識したのは目つきだという。
しかし、自分とは正反対のキャラクターを演じるのは大変で、演技の中で戸惑いを感じることも多かったヨ・ジング。
大変だったのはそれだけではなく、冬の寒いときに撮影を行なったので、撮影中に鼻水が出てしまい、意図せずにNGを出してしまったこともあった。
そんな大変だった撮影もしっかりとやり遂げて、ドラマでシン・ハギュンと見事に共演を果たしたヨ・ジング。
彼は「演技の怪物」というあだ名を持つだけあって、この『怪物(原題)』も含めて、これまでの作品で様々な役に完璧に扮してきた。
果たして、次はどんなキャラクターでその完璧な姿を見せてくれるのかが楽しみだ。
文=大地 康
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