男前俳優チャン・ヒョク、知られざる徹底した「役作り」のヒミツ

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2020年9月に韓国で公開された映画『剣客』。朝鮮王朝中期を舞台に描かれたこの作品で、主演を務めるチャン・ヒョクは、視力を失いつつも清に拉致された娘を助けにいく朝鮮一の剣客テユルを演じた。

これまで、ドラマや映画で多彩な役を演じてきたチャン・ヒョクだが視力を徐々に演じていくような役はあまり経験がなかったため、やはり演じるのは難しかったようだ。

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そんな人物になりきるために、彼が行なったのはボクシングの練習に使うパンチングボールを見ずに打つ練習だった。

もちろん、撮影中も音を頼りにしながら手探りで演じていたというチャン・ヒョク。さらに、視力を失いつつある濁った目を表現するために、コンタクトレンズをつけながら演技していた。

映画『剣客』でテユルを演じたチャン・ヒョク

魅力あふれる演技

当然ながらアクションシーンの撮影も大変だっただろう。剣客の役だけに剣を使ったアクションをするのだが、素手で戦うのと違って剣の長さの分だけ相手と距離を取って戦わなければならない。

チャン・ヒョクは自身が演じるテユルの剣術について、剣を扱うよりも全身が剣と共にあると感じたという。

しかし、そんな難しい役柄でも俳優として最後までしっかりと演じきったチャン・ヒョク。

彼はドラマでも、『チュノ~推奴~』や『根の深い木-世宗大王の誓い-』、『王になった男』などの時代劇に出演しており、そうした経験も『剣客』での演技に役だったと思う。

ちなみに、そんなテユルの娘で清に貢ぎ物として連れ去れる役を演じたのは女優のキム・ヒョンスだ。時代劇では『根の深い木-世宗大王の誓い-』や『大王の夢』、『朝鮮ガンマン』に出演している。

映画『剣客』で、主演を務めるチャン・ヒョクの魅力あふれる演技を堪能することができる注目すべき作品だと言える。

文=大地 康

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