TBSで2009年に放送された『JIN-仁-』は、2011年に再び完結作が制作されるほど大人気だった。
脳外科医が幕末にタイムスリップして、最先端の医療で歴史上の偉人たちを助けていくというドラマは、とても魅力的だった。
そんな人気作がリメイクされて、韓国ドラマとして再び脚光を浴びた。それが、2012年に韓国MBCで放送された『Dr.JIN』だ。
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主役のソン・スンホンが演じた主人公は、現代に生きる医師のジン・ヒョクだったが、朝鮮王朝の26代王・高宗(コジョン)の時代(1860年ごろ)にタイムスリップするという基本的な設定は、韓国版も日本版と同じである。
しかし、韓国版はたくさんの新しい解釈を加えており、本当に展開がスリリングになっていった。
なお、日本版では坂本龍馬が偉人としてひんぱんに出ていたが、韓国版ではイ・ハウンが実在の人物として大々的に登場する。
このイ・ハウンというのは、26代王・高宗の父親であり、歴史的には興宣大院君(フンソンデウォングン)という名前でよく知られている。
こうした歴史上の人物が、現代の医師と交わって事件の解決を目指していくのが物語の中心になっている。
ストーリーは、ジン・ヒョクが交通事故で重傷を負った妹のミナ(パク・ミニョン)を手術で命を救うところから始まる。
しかし、ジン・ヒョクは病院の中で見た不審な患者を追って行って、屋上から転落してしまう。そして我に返ってみると、150年前の朝鮮王朝時代にタイムスリップしていた。
さらに、武官殺しの犯人と間違えられてしまったジン・ヒョクは、捕盗庁(ポドチョン)のギョンタク(キム・ジェジュン)に執拗に追跡されてしまう。
そのときにちょうど通りかかったイ・ハウン(イ・ボムス)に助けられて様々な事件に関わっていくことになる。
とにかく、ソン・スンホン演じるジン・ヒョクが現代の最新医療を使って、朝鮮王朝の時代の人々を助けていく数々の場面が興味深い。
ジン・ヒョクの妹を演じたパク・ミニョンも、新鮮な演技でドラマを大いに盛り上げていた。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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