NHK放映の時代劇『ヘチ』で堪能できる俳優チョン・イルの「存在感」

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NHKの総合テレビで2月からドラマ『ヘチ 王座への道』が放送されることになっている。

主演はチョン・イルで、柔らかいイメージを持った彼は21代王の英祖(ヨンジョ)に扮した。堂々たる国王を演じるにあたり、チョン・イルは自分の個性ともいえる柔軟性あふれる演技を封印するほどの覚悟を見せていた。

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ただし、彼が英祖に扮するといっても、それは若い時の英祖であり、『イ・サン』のときのように老人になった時の国王ではない。

それだけに、『ヘチ 王座への道』では若々しさを前面に出してハツラツとして若き日の英祖を奔放に演じている。しかも、このドラマは物語のテンポがドキュメンタリーのように軽快であり、その意味では、重厚な時代劇というより現代風なノリを持ったアップテンポな時代劇だと言える。

チョン・イル

チョン・イルの存在感

とはいえ、『ヘチ 王座への道』でのチョン・イルを語るときは、よく『太陽を抱く月』と比較されることが多かった。

この『太陽を抱く月』といえば、韓国で視聴率が40%を超えるほどメガヒットした時代劇だったが、同ドラマでチョン・イルは側室の息子であるがゆえに国王になれない王子を演じていて、その哀愁の強い存在感がとても評判になった。

今回の『ヘチ 王座への道』でも、チョン・イルが扮した英祖は、やはり側室から生まれたゆえに国王になれない王子だった。それによって、このドラマは「低い身分から始まった輝かしい王位継承物語」というキャッチフレーズがよく付いていた。

よく知られているように、英祖の母親はドラマ『トンイ』の主人公になっていた側室だが、英祖は兄の急死にともなって国王として即位できたのだった。

しかし、それまでは敵対勢力によって命を脅かされるほど攻撃されていた。そんな苦難を乗り越えた英祖をチョン・イルは芯の強さを前面に出して演じきった。

そんな鮮烈な俳優魂を見せたチョン・イルの存在感を『ヘチ 王座への道』でたっぷりと堪能していこう。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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