『王になった男』イ・ビョンホンが語った時代劇の魅力と可能性

2020年10月20日 スター
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映画『王になった男』に主演したのは、韓国はもちろん、日本でも絶大な人気を誇る俳優イ・ビョンホンだった。

『美しき日々』、『オールイン』、『IRIS』いった大ヒットドラマから『JSA』、『甘い人生』、『グッド・バッド・ウィアード』など、映画でも多様なジャンルに挑戦することで知られている。

映画『HERO』やドラマ『外交官・黒田康作』など、日本の作品にも出演。『G.I.ジョー』シリーズや『REDリターンズ』『マグニフィセント・セブン』など、ハリウッド映画でも活躍した。

そんなイ・ビョンホンにとって、映画『王になった男』は初の時代劇挑戦。それだけに大きな話題となった。彼は記者会見などで言っている。

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「時代劇初挑戦ということにフォーカスが集りがちでしたが、僕はジャンルや未経験だからという理由で作品を選んだりはしません。決め手となるのはやはりシナリオで、『王になった男』のシナリオを読んだときの第一印象は“とても面白い!”と思いました。それで出演を決めたのです」

もっとも、髷や口髭といった時代劇特有の役作りが大変だったことも明かしている。

「髷でずっと髪が引き締められているので、頭がとても痛いんです。口髭にしても、付けたところが一日中痒いのですが、手を出したらまた一からメイクをやり直さなければならないので、掻くことも出来ない。撮影の合間に食事をするときも口髭が邪魔をしたりして……。メイクや衣装を準備しながら、古の人々の暮らしぶりは窮屈だったなぁと実感させられました(笑)」

映画は実在した朝鮮王朝・第15代王である光海君(クァンヘグン)の代わりに王になった影武者ハソンが、実際の王を凌ぐ権力を手にしていく15日間の過程を描いた物語だが、作品の魅力をイ・ビョンホンはこんな言葉で語っている。

「光海君は歴史上で暴君とされていますが、政治的にも外交的にも功績を残した二重的なイメージを持った王です。実際の彼がどんな人物であったからは定かではありませんが、おそらく映画の光海君とハソンを合わせた人物が、歴史の中の光海君ではなかったと思います」

その光海君を演じることで、時代劇という新ジャンルを切り開いたイ・ビョンホン。時代劇の魅力について彼は言っている。

(写真=映画『王になった男』DVDパッケージ)

「時代劇はその当時の独特な言い回しやしきたりに忠実でなければ思い込んでしまい、そこに執着して考証しようとします。

でもよくよく考えてみると、実際にはその時代を生きていた人間は、誰もいないわけで、誰も当時の本当のところは知らないわけです。

つまり自由に想像できる余地がある。意外とオープンな可能性を秘めたジャンルかもしれないと思えるんです。ノンフィクションとフィククションが共存できる、二重的な魅力があると思うんですよ」

文=慎 武宏

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