韓国ドラマでイケメン俳優の最強キャラになっているのが大企業の御曹司役だ。みんな冷たい仮面の奥に温かな人間性を秘めている。ラブロマンスという風が彼らの心に吹き込むと、閉ざされていた扉が一気に開き、素敵なヒロインと恋の駆け引きを見せてくれる。そんな御曹司キャラのベスト4をランキング形式で選んでみよう。
【関連】アン・ヒョソプ主演『社内お見合い』は腹筋崩壊ドラマ⁉
●御曹司キャラ/ランキング4位『社内お見合い』のカン・テム(演者アン・ヒョソプ)
大手食品会社の若き社長カン・テムは、創業者である祖父から「早く結婚せよ」と日々せっつかれていた。整った表情の裏には自由を奪われた青年の孤独が潜んでいたが、彼は祖父が強要する束縛から逃れるため、社員であるシン・ハリ(演者キム・セジョン)との「偽装恋愛」に乗り出した。
やがて2人の関係は、確かに「本物」へと変わっていった。その際のカン・テムの豹変ぶりが見事だった。演じたアン・ヒョソプは、完璧な顔立ちと理知的な雰囲気で、ラブコメに理想的な御曹司スタイルを持ち込んできた。
●御曹司キャラ/ランキング3位『隠し味にはロマンス』のハン・ボム(演者カン・ハヌル)
一流レストランも持っている大手食品グループ「ハンサン」の後継者ハン・ボムは、初めこそ冷たい冬風のような男であった。部下をとことん責め、気に入ったレシピには手段を選ばず執着し、まさに唯我独尊の御曹司だ。しかし、兄の陰謀によってその地位を追われると、彼の運命は思わぬ方向へと転がり始める。
全州の小さな食堂に注目した彼は、気難しいシェフのモ・ヨンジュ(演者コ・ミンシ)とともに働くうちに、食を通して人の温もりと愛を知っていく。そんな物語の中で、御曹司に扮したカン・ハヌルの柔らかな感性が、恋に不器用な男の変化を優しく照らしていた。
●御曹司キャラ/ランキング2位『キング・ザ・ランド』のク・ウォン(演者ジュノ〔2PM〕)
イギリスでの華やかな生活を終えてキングホテルの本部長として帰国した御曹司ク・ウォン。完璧でありながらも感情を表に出さぬ冷たい月のような存在であった。そんな彼と出会ったのは、「スマイルのプリンセス」と称されるチョン・サラン(演者ユナ)。
2人は最悪の出会いから始まり、正反対の性格で何かとぶつかり合うが、いくつもの衝突が次第に心の触れ合いに発展し、やがては互いの存在を必要とするまでになる。そのラブロマンスのうねりがスリリングだった。ジュノは、そんな揺れる心を繊細に描き出していた。
●御曹司キャラ/ランキング1位『キム秘書はいったい、なぜ?』のイ・ヨンジュン(演者パク・ソジュン)
誰もが羨むルックスと頭脳を兼ね備えた財閥グループ副会長イ・ヨンジュン。彼には弱点があった。それは、自分を完璧だと信じて疑わないナルシストであること。その彼が、長年仕えてくれたキム秘書(演者パク・ミニョン)から突然辞職を告げられ、人生が一気に崩れ始めた。
彼は必死に食い止めようとするが、あらゆる手は空回りし、時に笑えるほど不器用な姿をさらす。だが、その姿がどこか愛おしく、美しくも切ないラブコメの核心となっていた。それにしても、パク・ソジュンとパク・ミニョンの共演は、まさに美と笑いの宝石箱であった。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
■【関連】『隠し味にはロマンス』までにカン・ハヌルが演じた役はいかにキャラが立ったのか
前へ
次へ