【韓国時代劇の定番ネタ】『チャングム』にも出た「呪詛」は何を意味しているか

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テレビ東京の韓流プレミアで放送されている『宮廷女官チャングムの誓い』。7月2日の第10話は、キョン・ミリが演じるチェ尚宮(サングン)が仕掛けてグミョン(ホン・リナ)が「呪いの書」を退膳間(テソンガン)に隠すことが描かれていた。

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その「呪いの書」には何が書かれていたか。それは、懐妊している王妃のお腹の子供を女の子に変えてしまうという呪いであった。そこまでチェ一族は政治的な陰謀を画策していたのである。

悪名が高い「呪いの書」というのも、呪詛(じゅそ)の一種であった。朝鮮王朝の王宮の中では、政治的な陰謀を成し遂げるためや個人的な恨みを晴らすために、儀式的な呪詛が行われる例が多かった。なぜなら、朝鮮王朝時代には、呪詛によって標的を呪い殺したりすることが可能だと信じていたからである。

もちろん、現代的な感覚でいうと呪いが実現するとは到底思えないのだが、朝鮮王朝時代には真剣に呪詛の実効性が信じられていた。

それゆえ、呪詛を行うと間違いなく大罪となった。張本人は死罪も免れなかったのである。そこまで危険性があっても呪詛がなくならないというのは、やはり命がけで呪詛に取り組んだ人が多かったということを表している。

チャングムの誓い
『宮廷女官チャングムの誓い』(写真=2003-2004 MBC)

呪詛を行った罪

史実でも、朝鮮王朝時代に呪詛を仕掛けた罪によって死罪になった元王妃が二人いる。一人は成宗(ソンジョン)の二番目の妻であった尹氏(ユンシ)であり、もう一人は粛宗(スクチョン)の三番目の王妃であった張禧嬪(チャン・ヒビン)である。

結局、二人とも呪詛を行った罪で死罪となっている。こういう歴史があるだけに、韓国時代劇でも呪詛というのは定番ネタになっており、たとえば大ヒットした『太陽を抱く月』でも呪詛が頻繁にドラマの中に登場していた。こういう強力な定番ネタであるだけに、

『宮廷女官チャングムの誓い』でも第10話で使われていて、チェ尚宮が仕掛けた呪詛の影響をチャングムが受けてしまう、という筋立てになっていた。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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