『イ・サン』でソン・ヒョナが演じた和寧(ファワン)の姉は凄い烈女だった?

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英祖(ヨンジョ)は、2人の妻と4人の側室を持った。この中で、2人の妻は子供を産まなかったので、英祖の9人の子供はすべて側室から生まれている。王子は2人で、王女は7人もいた。王室では、国王の正室から生まれた王女を公主(コンジュ)、側室から生まれた王女を翁主(オンジュ)と呼ぶが、英祖の娘はみんな翁主だった。

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その7人は、和順(ファスン)翁主、和平(ファビョン)翁主、和協(ファヒョプ)翁主、和緩(ファワン)翁主、和柔(ファユ)翁主、和寧(ファリョン)翁主、和吉(ファギル)翁主である。

よく知られているように、四番目の王女が『イ・サン』に出てくる和緩翁主である。『イ・サン』では女優のソン・ヒョナが演じていて、主人公のイ・サンを陥れる悪役になっていた。

史実でも、和緩翁主はイ・サンに対して悪事を働いていて、彼が即位したときは王女の資格を剝奪されている。

その一方で、英祖の娘の中で歴史的に「烈女」として有名なのが、長女であった和順王女だ。

『イ・サン』ではソン・ヒョナが和緩翁主を演じた

最高の形で称賛された王女

実は、和順王女は、夫が急死したあとに断食を行なって、一切の食を断ってしまった。それは、夫の後を追って死んでしまおうという意思表示だった。

英祖は和順王女を溺愛していた。彼は娘の断食をやめさせようとして必死に説得したが、和順王女の意志は固かった。結局、彼女はみるみる衰弱して、断食から14日目に息を引き取ってしまった。

当時、儒教精神が根付いた朝鮮王朝では、「烈女不事二夫」という生き方が称賛されていた。これは「烈女は二人の夫に事(つか)えず」という意味で、「亡き夫の後を追うのは烈女の証」という風潮が顕著だった。まさに儒教的な男尊女卑思想の最たるものなのだが、和順王女はその思想に殉じてしまった。

それでも、周囲から和順王女は最高の形で称賛され、正真正銘の「烈女」になった。和順王女の妹で悪女として知られた和緩翁主とは評価が真逆であった。本当に対照的な姉妹だった、と言える。

文=大地 康

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