格下げ王妃も実在…『哲仁王后』でやりたい放題の王妃に廃妃の危険はないのか

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時代劇『哲仁王后~俺がクイーン⁉~』でシン・ヘソンが演じているヒロインの王妃は、王宮の中で自由奔放にふるまっている。韓国大統領官邸のシェフの魂が乗り移ってしまっているから、態度がふてぶてしいし、国王の哲宗(チョルジョン/演者キム・ジョンヒョン)に対してもタメグチで邪険にしている。

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本当にやりたい放題だ。

それゆえ、王妃の父親が「このままでは廃妃(ペビ)になってしまう」ととても心配する。

その気持ちはよくわかる。朝鮮王朝では廃妃になった王妃が何人もいたからだ。

具体的な事例を調べてみよう。

朝鮮王朝で廃妃になったのは以下の5人だ。

●9代王・成宗(ソンジョン)の妻の尹氏(ユンシ)

●10代王・燕山君(ヨンサングン)の妻の慎氏(シンシ)

●11代王・中宗(チュンジョン)の妻の端敬(タンギョン)王后

●15代王・光海君(クァンヘグン)の妻の柳氏(ユシ)

●19代王・粛宗(スクチョン)の妻の張禧嬪(チャン・ヒビン)

シン・ヘソンが演じる王妃はやりたい放題だ(写真=© STUDIO DRAGON CORPORATION)

廃妃にならないための作戦

それぞれに廃妃になった理由があった。

尹氏は成宗の顔を激しく引っ掻いて離縁されてしまった。

慎氏と柳氏の場合は、夫がクーデターで王宮を追放されて廃位になったので、それにともなって王妃も廃妃にされた。自分は何も悪くなかったのに、夫の国王失格の影響を受けてしまったのだ。

端敬王后は、親族の中に燕山君の関係者が多かったので、クーデターを成功させた高官たちに嫌われて廃妃になってしまった。いわば、とばっちりを受けてしまったのだ。

そして、張禧嬪は粛宗が寵愛する淑嬪・崔氏(スクピン・チェシ)の毒殺未遂事件への関与を疑われて王妃から側室に降格処分になった。事実上の廃妃である。

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© STUDIO DRAGON CORPORATION

こうした前例があるので、哲仁王后もあまり度が過ぎると廃妃の危機にさらされる。鍵を握っているのは、大王大妃(テワンテビ/演者ペ・ジョンオク)だ。最大権力者の彼女に嫌われたら、王妃の身分も危ない。それを察知した王妃は、美味しい料理を作って媚びを売るようになった。しかし、それがいつまで続くか。

廃妃にならないために、王妃は次にどんな作戦に出ていくか。

彼女の生き残り戦略が今後のドラマの見ものだ。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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