『トクスリ5兄弟をお願い!』で主演を務めたアン・ジェウクが10月11日に開催された「第16回KOREA DRAMA AWARDS」で大賞に輝いた。
「第16回KOREA DRAMA AWARDS」は地上波とケーブル、総合編成チャンネル、OTT(動画配信サービス)など、1年間に韓国で放送された92本(PLEX ONソースデータ提供)のドラマ作品と俳優、制作陣を対象に行われたもので、毎年ラインナップの華やかさで注目されている。
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アン・ジェウクといえば、1997年に主演ドラマ『星に願いを』が中国で大ヒットを記録して、“韓流”という言葉を生んだ“元祖韓流スター”だ。同作の劇中で歌った曲も話題になり、歌手デビューも果たすなど、一大ブームを巻き起こした。
その後もドラマやミュージカルで活躍してきたが、驚くことに演技賞レースで大賞を受賞するのは今回が初めてである。アン・ジェウクのファンならずとも、彼の演技大賞の受賞は、往年の韓国ドラマファンにとっても感慨深いものになったのではないだろうか。
アン・ジェウクに大賞をもたらした『トクスリ5兄弟をお願い!』は、伝統ある醸造所「トクスリ酒道家」に嫁いだヒロインが、結婚10日目に他界した夫の跡を継いで、5人の義弟たちの面倒を見ながら醸造所の再建をめざすホームコメディ。
アン・ジェウクが演じるのは、いくつものホテルを所有する財閥エリート、ハン・ドンソクで、気高く気難しいうえに好き嫌いもはっきりした性格だ。15年前に妻に先立たれて一人寂しく暮らしていたが、明朗活発で勇ましいミ・グァンスク(オム・ジウォン)と出会い、平穏な日常が騒がしくなる。
ドンソクトとグァンスクは会えばケンカばかりしているが、寂しい心がひき寄せあうような中年ロマンスが最大の見どころといえるだろう。オム・ジウォンが40代後半で人生が大きく転換したヒロインを等身大で演じている姿は、女性視聴者の共感を呼ぶに違いない。
また、恋や夢に向かって生きる個性豊かなトクスリ5兄弟を演じる俳優陣の好演にも注目して欲しい。5兄弟に扮するのは、愚直なほど善良な長男役のイ・ピルモ、無口で無表情な次男にチェ・デチョル、ダンス好きで図々しくて口数も多い三男にキム・ドンワン、理論的で頭の良い四男にユン・パク、温厚で礼儀正しい末っ子はイ・ソッキだ。彼らがどんなケミストリーを見せてくれるのか。
個性あふれるキャラクターながら共感できる登場人物たち、笑いと涙を交えながら義姉と兄弟たちが家族の絆を紡いでいくストーリー、韓国ホームドラマの王道ともいえる騒がしくも心温まる作品は、見ていてホッとするような安心感がある。
『トクスリ5兄弟をお願い!』はKBS WORLDで放送中のほか、楽天vikiで配信中。
(文=とよの かおる)
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