女優チョン・ジヒョンが主演を務める大作ドラマ『北極星』が、Disney+「スター」で配信され大きな話題を呼んでいる。物語の舞台は朝鮮半島という分断と平和への願いが交錯する地。政治的緊張を描くスリラーでありながら、禁じられた愛の要素も加わり、壮大で重厚な人間ドラマが繰り広げられる。
【写真】デビュー当初みたい…チョン・ジヒョンが大胆イメチェン!
チョン・ジヒョンが演じるのは、韓国初の女性大統領候補ソ・ムンジュである。国連大使を務めた経歴を持ち、幼い頃から使命感に突き動かされてきた女性だ。
夫を暗殺で失ったのち、その志を継いで大統領選に挑む姿は、気品と強靭な意志を兼ね備えた存在として描かれる。まさにチョン・ジヒョンの魅力が凝縮された役どころといえる。
彼女のキャリアはドラマ『Happy Together ハッピートゥギャザー』から始まり、映画『ホワイト・バレンタイン』で演技力を評価された。だが、決定的な転機は2001年の映画『猟奇的な彼女』であった。
型破りで愛らしいヒロイン像は韓国映画の歴史に残る大ヒットとなり、チョン・ジヒョンを国民的スターへと押し上げた。その後も映画『10人の泥棒たち』やドラマ『青い海の伝説』など、幅広い役を演じてきた。
特に『星から来たあなた』でのトップ女優チョン・ソンイ役は、韓国国内にとどまらずアジア全域で社会現象を巻き起こした。彼女の強みは、美貌だけでなく、人間味あふれる自然体の演技で観客を引き込む力にある。
さらに、『智異山〈チリサン〉~君へのシグナル~』で自然と向き合うレンジャーを演じ、人間と環境の関係を力強く描いた。そして最新作『北極星』では、国を背負い世界と対峙する女性を体現する。
繊細な感情の揺らぎから堂々としたリーダー像まで幅広く表現し、単なる政治ドラマを超えた人間ドラマを創り上げている。
チョン・ジヒョンはデビュー以来、ただのスターではなく、時代の空気を体現する女優として歩んできた。
『北極星』における彼女の演技は、その集大成ともいえるだろう。気高くも脆いヒロインを演じることで、視聴者は改めて「やはりチョン・ジヒョン」という納得と感嘆を覚えるのである。
『北極星』はチョン・ジヒョンの女優人生の軌跡を凝縮した作品であり、彼女の存在そのものがドラマを特別なものへと昇華させている。
♢プロフィール
生年月日:1981年10月31日生まれ
身長:173cm
星座:さそり座
学歴:東国大学大学院公演芸術学科
デビュー:97年ファッション雑誌<ecole>モデル
☆主な出演作
『私の心を奪って』(1998年、ドラマ)
『Happy Together ハッピートゥギャザー』(1999年、ドラマ)
『ホワイト・バレンタイン』(1999年、映画)
『猟奇的な彼女』(2001年、映画)
『僕の彼女を紹介します』(2004年、映画)
『10人の泥棒たち』(2012年、映画)
『星から来たあなた』(2013年~2014年、ドラマ)
『青い海の伝説』(2016年~2017年、ドラマ)
『キングダム』シーズン2(2020年、ドラマ)
『智異山〈チリサン〉~君へのシグナル~』(2021年、ドラマ)
『キングダム:アシンの物語』(2021年、ドラマ)
『北極星』(2025年、ドラマ)
文=大地 康
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