テレビ東京の韓流プレミアで放送されている『ホジュン~伝説の心医~』では、前半のヤマ場でユ・ウィテ(演者ペク・ユンシク)が自害してしまった。
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もともと、ホ・ジュン(演者キム・ジュヒョク)はユ・ウィテのもとで修行を積み、名医となった。最高の師匠であるユ・ウィテは不治の病にかかった後、「自分のからだを切り刻んで医術に役立てよ」と遺言を残した。それは、ホ・ジュンに五臓六腑の仕組みなどを具体的に示すためだった。
そこまで考えてユ・ウィテは、「覚悟の自害」を遂げた。涙ながらに解剖をして、ホ・ジュンは師匠の遺言に従った。こうして究極的な医術をさらに学んだホ・ジュンだったが、ユ・ウィテの医院を引き継ぐつもりはなかった。
しかし、その医院を継いだ別の医者があまりにもひどい診療を始めたので、ホ・ジュンも仕方なく自分も医院を開いた。そんな彼は改めて科挙の試験を受けた。
一次試験ではみんなが驚くほどの速さで答案を書き上げて会場を後にした。それは、内医院(ネイウォン)の試験官たちもびっくりするほどの名解答であった。
ユ・ウィテの息子のユ・ドジ(演者ナムグン・ミン)としても、平気ではいられない。彼は先に科挙に合格していたが、父親からホ・ジュンにはかなわないと言われていた。
「どんな手を使ってもホ・ジュンに勝ってみせる」
そう自信を見せたユ・ドジ。彼の自信もぐらついてきた。もしもホ・ジュンが科挙に受かって内医院に来たら最大の脅威になることは間違いない。ユ・ドジのあせりは大きい。
それにしても、ホ・ジュンを演じているキム・ジュヒョクの演技がとても素晴らしい。患者に接するときの優しさ、納得できないことに怒るときの表情の強さ…その両方を巧みに演じ分けていた。本当に引き出しが多い俳優だ。彼の卓越した演技力のおかげで、『ホジュン~伝説の心医~』は重厚感のある名作に仕上がっていた。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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